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2010 年度 実績報告書

医療施設における音声明瞭度とスピーチプライバシを両立させる音響設計手法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 20360262
研究機関神戸大学

研究代表者

森本 政之  神戸大学, 工学研究科, 教授 (10110800)

研究分担者 佐藤 洋  独立行政法人産業技術総合研究所, ヒューマンライフテクノロジー研究部門, 研究員 (10260423)
佐藤 逸人  神戸大学, 工学研究科, 助教 (30346233)
キーワード個人情報保護 / スピーチプライバシ / 医療施設 / 単語了解度 / 暗騒音レベル / 遮音性能 / プライバシ感
研究概要

欧米では,スピーチプライバシに関する研究が古くから行われており,医療施設における音響設計のガイドラインが存在する.しかし,わが国では,このようなスピーチプライバシに関する明確なガイドラインは存在せず,欧米との言語や国民性の違いを踏まえると,欧米で使用されているガイドラインがそのまま日本においても適用できるかは明らかではない.平成22年度は,日本におけるスピーチプライバシの評価方法を明らかにする事を目的とし,プライバシ感と音響物理指標の関係について詳細に研究した.まず,プライバシ感について,従前は「個人情報が保護されていると感じるかどうか」と定義されていたが,実際の医療施設において利用者が感じる感情とはいえなかった.そこで,直感的で利用者が共感できる感情を明らかにするために,社会人を対象としたアンケート調査を行った.待合室において診察室から会話が漏れ聞こえる状況を想定させ,その状況下で感じる感情として,興味を持つ,不快,不安,落ち着かない,恥ずかしい,不満,腹立たしいの7つの内,どれに共感するかを回答させた.その結果,「不満」が最も共感される感情であることを明らかにした.次に,アンケート調査と同じ状況を再現した音場で聴感実験を行い,漏れ聞こえる会話の音圧レベル及び暗騒音レベルと「不満に感じる割合」の関係を明らかにした.さらに本年度の研究成果と前年度に研究した単語了解度を比較し,単語了解度を20%以下にすれば,不満に感じる割合を閾値(50%)以下にできることを明らかにした.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Relationship between sound insulation performance of walk and word intelligibility scores2012

    • 著者名/発表者名
      佐藤逸人, 森本政之, 他2名
    • 雑誌名

      Applied Acoustics

      巻: 73 ページ: 43-49

    • 査読あり
  • [学会発表] 単語了解度によるスピーチプライバシーの評価-残響音の時間及び空間特性の影響-2011

    • 著者名/発表者名
      星野康、森本政之
    • 学会等名
      日本音響学会秋季研究発表会
    • 発表場所
      島根大学(島根県)
    • 年月日
      2011-09-20
  • [学会発表] Equal-intelligibility contours and those application to various sound Fields2011

    • 著者名/発表者名
      星野康, 森本政之, 他2名
    • 学会等名
      INTERNOISE2011
    • 発表場所
      大阪国際会議場(大阪府)(招待講演)
    • 年月日
      2011-09-05
  • [学会発表] 音の空間特性が単語了解度に及ぼす影響-拡散音から成る音場における検討-2011

    • 著者名/発表者名
      岡崎啓佑、森本政之、佐藤逸人
    • 学会等名
      日本建築学会近畿支部研究発表会
    • 発表場所
      大阪工業技術専門学校(大阪府)
    • 年月日
      2011-06-19

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公開日: 2013-06-26   更新日: 2014-01-10  

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