研究課題
本研究は、現代都市社会の変化と土地利用構造の変化に伴い、現行の日本の土地・建築用途規制が社会ニーズに適合できない現状を踏まえて、1)土地・建物用途の複合化に対する規制・誘導政策に関する実態と課題の調査、及び2)土地・建物用途の及ぼす環境影響に係る評価・審査システムの運用実態と課題の調査、を行うことにより、土地・建物用途の複合化の進展に対応した新たな建築用途・形態の規制・評価システムのあり方の検討を実施することを目的とする。平成20年度については、土地・建物用途複合化を促進する「計画ニーズ」について、住宅・工業混在地域や住宅・商業混在地域を対象として実施した。住宅・工業混在地域については、準工業地域指定区域等において、(工場跡地利用等の土地利用転換の進展に伴い、マンションと工場等の用途複合化が進展することにより、異なる用途間での負の影響を調整しようとする自治体の取り組みについて調査を実施した。その他、低層住居専用地域における店舗との用途混在が生じる地域や、都心部における用途転用の実態についても調査を行った。また、アメリカについては、サンフランシスコ、ニューヨーク等の都市において用途混在のコントロールを趣旨としたゾーニング条例の運用実態について現地調査を実施した。ドイツについては、建築利用令における特例的許可や混合的市街地における建築許可の運用実態について、ノルドライン・ヴェストファーレン州の諸都市において現地調査を実施した。
すべて 2008
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地域開発 526
ページ: 31-36
都市計画論文集 43
ページ: 469-474