建設作業における災害防止のための手段として、簡易型3次元測定装置を用いたバーチャル体験装置の検討を行った。さらに、今まで行った研究成果をまとめた。 1.バーチャル体験装置の検討 建設作業では、予測可能な危険性を作業者に認識させることで、災害の発生を減らすことが期待できる。しかし、建設現場では作業前に危険予知活動を行うものの、その状況や作業方法が変化された場合は、すべての危険性を想定し難いのが現状である。バーチャル空間の中で再現された建設現場の状況を確認することができれば、その変化による危険性の想定がしやすくなる。 バーチャル空間に建設現場を再現するためには、建物や建設機械などのオブジェクトともに、各オブジェクトの動きと災害発生時の条件のデータが必要である。そのデータは、既存の災害発生のデータベースと現場の測定データから収集することが出来る。その収集方法として、本研究では、災害事例データベースの構築方法と建設機械の位置測定手法を提案した。 本年度は、再現されたバーチャル空間での作業現場を体験するための装置として、ヘッドマウントディスプレイを提案し、体験者の視点をヘッドマウントディスプレイの動きに従って自動的に調整するための簡易型3次元測定装置による視点の制御方法を構築した。 2.研究成果のまとめ 建設機械の接触防止のために開発した、無線ICタグとカメラで構成された支援手法の開発成果をまとめた。
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