平成20年度には脱ガス分析装置を立ち上げ、これに対して標準的水酸化物を試料として装置の特性把握を完了した.一方、直接ZnOへ改質されることが分った.また、高屈折率膜成膜装置の真空排気をドライシステムに改良した.そして、21年度は以下の項目を実施し、結果を得た。 (1)真空排気が可能なFT-IR分光装置の立ち上げ Mの文字で金属を表すとして、凹凸M膜→M(OH)x→MOxの流れの中で膜中に内包している微量な水酸基や結晶水を検出するために、本研究費で真空排気可能なFT-IR分光装置を購入し、真空排気系、制御系を総合して、大気によるバックグラウンドフリーの赤外線分光システムを立ち上げた. (2)赤外線分光による膜中ラジカル分析 脱ガス分析装置を用いて、水熱反応後膜からの脱水温度、脱水量を測定し、脱水段階を明らかにした.これに加えて、as-depo膜から水熱反応完了までの膜を、対象として(1)で立ち上げた赤外線分光システムにより、水やその他ラジカルの膜中含有量、含有状態を測定・評価した. (3)透明機能性膜の成膜条件の確立 凹凸透明膜との光整合構造創製のための準備として、20年度に立ち上げた成膜装置を用いて、ZnO膜の成膜、並びに、高屈折率膜(TiO_2)の成膜実施し、それらの光学特性評価を行った. (4)金属膜の水熱反応による透明化の一般性検証 金属膜をCuとし水熱反応を行い、Cu_2O、CuOへの改質を初めて確認した。
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