研究課題
粒径数十ミクロとのガラス球を対象として、(1)光の導入部(テラス)を設けること、(2)光ファイバーカップラの利用により光カップリングによる微小球レーザーの発振実験を実施した。(1)波長可変レーザーによるテラス形光共振用ガラス球の励起実験ガラス球は、高屈折率(n_D=1.93)であり、同時に数ppmのNd^を含有している。CW Ti:Sapphire(チタンサファイア)レーザーを波長可変レーザー光源として励起実験を行った。ガラス球は高屈折率に起因するラマン散乱(波長830-890nm)とNd^に由来する蛍光(波長860-930nm)が交差するように設定されている。励起光強度を変化させながら発振を行うと、蛍光によるラマン増強現象が生じることが確認された。固体中での蛍光/ラマン増強は、初めての報告と考えられる。レーザー発振の閾値は約4mWであり、100mmの幅の波長帯に多数の発振ピーク(≈100個)を有する多波長光源として機能することが確認された。(2)光ファイバーカプラを用いたガラス球の発振実験高屈折率、Nd^<3+>添加ガラス球((1)で使用)を、樹脂に固定後、研磨によりコア部を露出さえた自作の光ファイバーカプラにより発振実験を行った。テラス形微小球と同様に、波長840-940nmにおいて、ラマンと蛍光に由来する多波長でのレーザー発振が確認された。励起光強度を増加させていくと、まず蛍光由来の発振が起き、次にラマン由来の誘導発振が生じた。閾値は約13mWとまだ改善の余地はあるが、励起方法が異なるにも関わらず、「固体中での蛍光/ラマン増強」が同様に観測された。
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Proc.of SPIE Vol.7598, 7598
ページ: 7598E1-9
Ceramic Data Book 2209/10 37
ページ: 178-180