• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

高成形性・高速巨大歪を示すNiMnGa粒/空孔/樹脂複合超磁歪材料の微視力学創製

研究課題

研究課題/領域番号 20360304
研究機関東京工業大学

研究代表者

稲邑 朋也  東京工業大学, 精密工学研究科, 准教授 (60361771)

研究分担者 細田 秀樹  東京工業大学, 精密工学研究所, 教授 (10251620)
キーワード複合材料 / 物性 / 複合効果
研究概要

磁場駆動形状記憶合金粒子分散樹脂複合材料の磁場駆動歪みの向上のために、昨年度は弾性拘束に着目し、磁場駆動するNiMnGa単結晶を用い、マトリクスとNiMnGa粒子の体積率を変え、マイクロCTにより材料内部の粒子の形状を直接観察することで、マトリクスの拘束が強い場合には磁場による変形が起こらなくなることを示した。本年度は、マトリクスの弾性拘束を低下させる空孔の導入を行った。ここで、空孔として、体積的にほぼ空孔とみなせる発泡スチロールに着目し、発泡スチロールの量と分散状態を制御し磁場動作に与える影響を調べることとした。まず、発泡スチロールをシリコーンに分散させ、が目的通り低下することを確認した。次に、それに単結晶NiMnGa粒子を導入し、発泡スチロールの体積率が増加することで磁場印加による変形が起こることを見出した。また、発泡スチロールの分散状態として、磁場方向に対しNiMnGa粒子と直列および並列としたが、配列の影響は認められず、したがってマトリクスからの弾性拘束の強さが支配的因子であることを明らかにした。次に、NiMnGa粒子方向に対し印加磁場方向を回転させたところ、ドメイン変換のための磁場強度は印加方向に依存し、<111>方位では磁場動作が認められなくなることを明らかにした。粉砕で作製した多粒子分散複合材料では磁場で変形しない不活性の粒子があることになる。このため磁場で変形する活性粒子と不活性粒子を混在させ、変形挙動を観察した結果、不活性粒子の存在により活性粒子のまわりのポリマーの見かけの弾性率が上昇し、このため弾性拘束がより強くなり、このため単体では変形する活性粒子であっても不活性粒子の存在により磁場印加で変形しない不活性粒子となってしまうことを明らかにした。これらから磁場駆動形状記憶合金粒子分散樹脂複合材料の材料設計指針を得ることができた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Compression Behavior and Texture Development of Polymer Matrix Composites Based on NiMnGa Ferromagnetic Shape Memory Alloy Particles2010

    • 著者名/発表者名
      Motoki.Okuno, Tomonari.Inamura, Hiroyasu.Kanetaka, Hideki.Hosoda
    • 雑誌名

      Materials Science Forum

      巻: 654-656 ページ: 2103-2106

    • 査読あり
  • [学会発表] NiMnGa粒子分散樹脂複合材料磁場駆動型アクチュエータの粒子状態と変形挙動2010

    • 著者名/発表者名
      細田秀樹, 稲邑朋也, 若島健司, 奥野元貴, 後藤章仁, 金高弘恭
    • 学会等名
      第35回複合材料シンポジウム
    • 発表場所
      広島県情報プラザ
    • 年月日
      2010-10-13
  • [学会発表] ポリマーと複合化されたNiMnGa単晶粒子のバリアント再配列挙動に及ぼす粒子分散状態の影響2010

    • 著者名/発表者名
      奥野元貴, 稲邑朋也, 細田秀樹, 清水良央, 金高弘恭
    • 学会等名
      日本金属学会2010年秋期大会
    • 発表場所
      北海道大学
    • 年月日
      2010-09-26
  • [学会発表] NiMnGa/Silicone/Polystyrence複合材の磁場によるバリアント再配列挙動2010

    • 著者名/発表者名
      渡邉結衣, 奥野元貴, 稲邑朋也, 細田秀樹, 清水良央, 金高弘恭
    • 学会等名
      日本金属学会2010年秋期大会
    • 発表場所
      北海道大学
    • 年月日
      2010-09-25
  • [学会発表] Compression Behavior and Texture Development of Polymer Matrix Composites Based on NiMnGa Ferromagnetic Shape Memory Alloy Particles2010

    • 著者名/発表者名
      Motoki.Okuno, Tomonari.Inamura, Hiroyasu.Kanetaka, Hideki.Hosoda
    • 学会等名
      PRI CM7 (The 7th Pacific Rim International Conference on Advanced materials and Processing
    • 発表場所
      Cairns Australia (Cairns Convention Centre)
    • 年月日
      2010-08-03

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi