研究概要 |
SiO_2-WおよびAl_2O_3-W系のいずれにおいても,原料W粉末(酸化層厚さ2nm程度)を用いて作製した焼成体では,W-rich層と酸化物rich層に分離し,傾斜機能材料は作製できないことがわかった.一方,表面酸化W粉末(酸化層厚さ4nm程度)を用いて作製した焼成体では,W-rich層側から酸化物層側へとWの体積分率が徐々に変化した傾斜機能材料を作製することができた W粒子はSiO_2粒子およびAl_2O_3粒子に比べて密度が高いため,酸化物粒子よりも沈降しやすいことは自明である.しかし,W粒子の表面性状(今回の場合は酸化物層の厚さ)がその沈降速度に大きな影響を与えることが明らかとなった 今後の展開としては,スラリー中での各粒子の分散凝集および沈降速度に影響を及ぼすと推定される粉末の粒子径やスラリーのゼータ電位等の影響を系統的に調査する必要があると思われる
|