本研究は、Niフリー高窒素オーステナイト系ステンレス鋼(HNS)の生体環境下におけるフレッティング(微小振幅の磨耗を伴う)腐食疲労破壊機構のメカニズムを解明するとともに、長期的な信頼性・安全性を確保することを目的とする。 (1)HNS鋼、冷間圧延を施したSUS316L鋼を用いて、大気中および擬似体液中下で疲労、フレッティング疲労試験を行い、応力振幅-破断繰返し数の関係を把握した。 (2)両試料の大気中および擬似体液中におけるフレッティング損傷部についいてフレッティング疲労き裂発生位置、EPMA分析、形状測定、摩擦係数、分極試験などについて、比較検討した。
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