機能デバイスの製造過程において必須の、プラズマによるデバイス表面改質層形成メカニズムについて検討を行い、入射イオンのエネルギー分布関数と表面改質層構造との定量的相関モデルを構築した。本モデルによれば、例えば単結晶Si基板上に形成される表面改質層厚さは、Arプラズマの場合、プラズマ装置に印加するバイアス周波数よりも入射する平均イオンエネルギーに大きく依存することが予測される。我々は、エリプソ分光、光変調反射率分光法、及び電気容量測定手法を用いて、種々のプラズマに暴露したSi基板表面を解析し、本モデルの正当性を実験的にも実証した。本モデルは、表面改質を目的とするプラズマプロセス設計に対して広く応用できるものである。
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