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2009 年度 実績報告書

固体表面と液中プラズマ泡の相互作用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20360335
研究機関愛媛大学

研究代表者

豊田 洋通  愛媛大学, 理工学研究科, 准教授 (00217572)

研究分担者 野村 信福  愛媛大学, 理工学研究科, 教授 (20263957)
キーワードプラズマ加工 / 表面・界面物性 / 材料加工・処理
研究概要

[1] 合成繊維上への硬質炭素膜のCVD実験
ポリエステル,レーヨンなどの熱に弱く,導電性の無い化学繊維に,アルコール溶液を用いて硬質炭素膜を化学蒸着する実験を行った.均質な硬質炭素膜を化学繊維に蒸着するためには,次項[2]のCVD挙動の理論的解析が本質的で不可欠であり,本年度は次項[2]を重点的に行った.
[2] 固体表面上の液中プラズマ泡を介したCVD挙動の理論的解析
CVDプロセス中のプラズマおよびプラズマ泡の観察をハイスピードカメラ(現有)によって行い,そのとき蒸着された膜の被覆率をEDSによって行った.固体表面上の液中プラズマ泡の挙動が解明された.液中プラズマCVDを均質に行うための条件は二つあり,一つは液体と基板の濡れ性が適度な値であること,つまり,プラズマ泡が基板に接触した際に,適度な液膜が形成されることである.接触角数値としては,20°~40°が適正である.もう一つの条件は,プラズマ泡の発生と消滅の周期に対する,プラズマと基板の接触時間と液膜による基板の冷却時間の割合を適正にすることである.プラズマの熱量を投入電力により調整し,さらに,プラズマと基板の間の距離も調整して,プラズマと基板の接触時間と液膜による基板の冷却時間の割合を1:1程度にする必要がある.
[3] 化合物半導体の形成原理の解明
ダイヤモンドや,炭化珪素,窒化アルミニウムなどの化合物半導体を液中プラズマを用いて成膜するための化学反応の制御原理を解明した.本項目は交付申請書に記載のダイヤモンド,窒化アルミニウムの成膜のために不可欠の事項であるため,基礎的研究ではあるが,行った.液中プラズマ中では大きい電気陰性度の原子と小さいイオン化エネルギーの原子が優先的に化学反応することがわかった.窒化アルミニウムを析出させるためには,Mgなどの還元剤を用いてプラズマ中の酸素を取り除くことが必須であることがわかった.

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件) 備考 (1件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] Diamond synthesis by plasma chemical vapor deposition in liquid and gas2010

    • 著者名/発表者名
      H.Toyota, S.Nomura, S.Mukasa, Y.Takahashi, S.Okuda
    • 雑誌名

      Diamond & Related Materials 19

      ページ: 418-422

    • 査読あり
  • [雑誌論文] A comparison of diamond growth rate using in-liquid and conventional plasma chemical vapor deposition methods2009

    • 著者名/発表者名
      Yoshiyuki Takahashi, Hiromichi Toyota, Shinfuku Nomura, Shinobu Mukasa, Toru Inoue
    • 雑誌名

      JOURNAL OF APPLIED PHYSICS 105

      ページ: 113306-1-113306-4

    • 査読あり
  • [学会発表] A synthesis method of compound semiconductors using in-liquid plasma2010

    • 著者名/発表者名
      Hiromichi Toyota, Shinfuku Nomura, Shinobu Mukasa
    • 学会等名
      International Workshop on Plasmas with Liquids
    • 発表場所
      愛媛県松山市
    • 年月日
      2010-03-23
  • [学会発表] A synthesis method of compound semiconductors using in-liquid plasma2009

    • 著者名/発表者名
      Hiromichi Toyota, Shinfuku Nomura, Shinobu Mukasa
    • 学会等名
      日本機械学会熱工学コンファレンス2009
    • 発表場所
      山口県宇部市
    • 年月日
      2009-11-07
  • [学会発表] Diamond synthesis by plasma chemical vapor deposition in liquid and gas2009

    • 著者名/発表者名
      H.Toyota, S.Nomura, S.Mukasa, Y.Takahashi, S.Okuda
    • 学会等名
      20st European Conference on Diamond, Diamond-Like Materials, Carbon Nanotubes, and Nitrides
    • 発表場所
      ギリシャ国アテネ市
    • 年月日
      2009-09-07
  • [備考]

    • URL

      http://www.me.ehime-u.ac.jp/labo/plasma/index.htm

  • [産業財産権] 液中プラズマ発生方法2009

    • 発明者名
      豊田洋通, 他
    • 権利者名
      愛媛大学
    • 産業財産権番号
      特願2009-114083
    • 出願年月日
      2009-05-11

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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