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2009 年度 実績報告書

フェムト秒レーザー援用ナノ構造硬質薄膜による次世代表面設計技術の開発研究

研究課題

研究課題/領域番号 20360337
研究機関福井工業高等専門学校

研究代表者

安丸 尚樹  福井工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (90158006)

キーワードフェムト秒レーザー / アブレーション / 硬質薄膜 / DLC / ナノ構造 / トライボロジー
研究概要

PVD装置により、DLC、TiN、CrN及びBC、BNの硬質薄膜を1~2μmの膜厚でステンレス基板に成膜した。次に硬質薄膜を被覆した基板をフェムト秒レーザー加工システムの精密3軸ステージに設置し、ステージのスキャン速度等を制御しながら、フェムト秒レーザーパルス(1kHz)を約350μmのスポットで平面(15mm×15mm)上に照射した。レーザーの出力(100~300mW)及びスキャン条件を変化させながら、ズームレンズ等の付属品を追加した3Dデジタルマイクロスコープを用いて迅速に加工パターンの3次元形状解析を行い、平面状にほぼ均一にナノ構造を加工する条件、トライボロジー特性制御に有効なレーザーパターニング加工の条件を明らかにした。一部の試料は、ナノ構造加工面にさらに固体潤滑膜のMoS_2を被覆した。
ナノ構造を平面状に各種条件で加工したDLC、TiN、CrN及びBC、BN薄膜に対し、一部の試料にはさらにMoS_2を被覆し、ボール・オン・ディスク型摩擦摩耗試験機で摩擦係数の変化を測定した。超硬と軸受鋼のボールを用いて0.5~10Nの荷重で測定したところ、DLCが最も摩擦係数が小さく、ボロン系の膜もかなり小さい値を示した。MoS_2の複合化被覆により特にDLCの摩擦係数がかなり低下するが、窒化物に対しては比較的効果が小さくなった。次にナノメカニカル試験装置により、ダイヤモンドチップによる1000μN程度の超微小荷重域のナノスクラッチ試験を行った。DLCが最も小さい摩擦係数を示したが、MoS_2はこの荷重域では逆に摩擦係数が増加し、優れた潤滑効果が発揮されないことなどが明らかになった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] フェムト秒レーザーによりナノ構造を加工された硬質薄膜のトライボロジー特性2010

    • 著者名/発表者名
      藤堂栄治
    • 雑誌名

      日本機械学会北陸信越学生会第39回学生員卒業研究発表講演会講演論文集

      ページ: 95-96

  • [雑誌論文] フェムト秒レーザー誘起ナノ構造による硬質薄膜のトライボロジー特性制御2009

    • 著者名/発表者名
      安丸尚樹
    • 雑誌名

      レーザー研究 37

      ページ: 504-509

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Surface Nanostructure and Modified Layer formed on Hard Coatings with Femtosecond Laser Pulses2009

    • 著者名/発表者名
      N.Yasumaru
    • 雑誌名

      Special issue of "NETSU SHORI"(Journal of the Japan Society for Heat Treatment) 49

      ページ: 396-399

    • 査読あり
  • [学会発表] フェムト秒レーザーによりナノ構造を加工された硬質薄膜のトライボロジー特性2010

    • 著者名/発表者名
      藤堂栄治
    • 学会等名
      日本機械学会北陸信越学生会第39回学生員卒業研究発表講演会
    • 発表場所
      新潟市
    • 年月日
      2010-03-09

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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