研究課題/領域番号 |
20360340
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研究機関 | 独立行政法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
越崎 直人 独立行政法人産業技術総合研究所, ナノシステム研究部門, 研究グループ長 (40344197)
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研究分担者 |
中川 貴 大阪大学, 大学院・工学系研究科, 准教授 (70273589)
川口 建二 独立行政法人産業技術総合研究所, ナノシステム研究部門, 主任研究員 (80344141)
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キーワード | ナノ粒子 / 液相レーザーアブレーション / 微小活性種場 / 難合成 / レーザー照射法 / 純鉄 / 医療応用 / 低エネルギー照射 |
研究概要 |
本研究では、従来液相法では生成不可能であった難生成ナノ粒子の作製技術を微小活性種場の利用により実現し、バイオ・医療分野での高度な利用を可能とするナノ粒子を提供することを目指してきた。これを実現するために、レーザーを使って室温・大気圧条件の液相中に微小な高温・還元環境の場(「微小活性種場」)を発生させて、その中あるいは液相との界面でナノ粒子合成反応を誘起させる方法を検討した。従来の液相レーザーアブレーション法(主として物理的なプロセスが関与)と比較して、特に本研究では弱いレーザー光照射によって誘起されるさまざまな反応プロセスを利用したナノ粒子合成プロセスの開発を目指して、集中的に取り組んできた。 その結果・レーザー光を集光照射せずに、非集光でナノ粒子分散液に照射することで、純鉄や純銅のサブミクロン球状粒子の創成が可能であることを明らかにした、この手法はさまざまな酸化物に対しても適用可能であり、これまでに酸化銅酸化鉄、酸化タングステン、酸化亜鉛などのサブミクロン球状粒子の合成にも成功してきた。このような研究成果をまとめた論文は、インパクトファクターが10を超えるドイツ化学会誌のAngewandte Chemie-International Editionに上位10%の論文に与えられるVery Important Paperとして掲載された。本手法では非集光のレーザー光照射を利用することからより多くの量のサブミクロン球状粒子の合成が可能であることもわかってきている。
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