研究課題
本研究ではリチウム、ストロンチウム、ルビジウムおよびモリブデンに対して高選択性を有する新規吸着分離剤を開発すると共に、これらのレアメタルの分離回収プロセスをハイブリッド化することにより、海水からの多元素同時分離回収システムを創成することを目的としている。平成21年度は以下の研究を行った。(1) 無機系イオン形状記憶型吸着剤の開発ストロンチウム吸着剤としてゼオライト系吸着剤、ルビジウム吸着剤として二酸化マンガン系吸着剤、およびモリブデン吸着剤としては酸化鉄系吸着剤を開発した。(2) 新規吸着剤の造粒手法の開発(1)および(2)で開発した新規吸着剤の造粒方法の開発を行い、バインダーの種類・量などについて検討した。(3) 模擬海洋深層水からのレアメタルの分離回収の基礎実験以上で開発した吸着剤を充填したカラムを用いて、模擬海洋深層水を用いたリチウム、ストロンチウム、ルビジウムおよびモリブデンの分離回収を各々個別に行う。実験に使用する海洋深層水は、平成17年度末に我々の研究グループが下関水産大学校と共同でサンプリングを行った東京都・沖ノ鳥島沖の海洋深層水のイオン分析結果を参考にして作成した「模擬海洋深層水」を用いた。模擬海洋深層水中の共存イオンの阻害を抑制しながら、各元素を高選択的に分離回収できるよう、供給液速度、吸着後のカラム洗浄(スクラビング)、溶離についての条件を最適化を行った。
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Environmental Geochemistry and Health 32(4)
ページ: 258-263
Journal of Environmental Engineering and Management 19(6)
ページ: 365-369
http://chemeng.env.kitakyu-u.ac.jp/jp/index_j.html
http://chemeng.env.kitakyu-u.ac.jp/~yoshizuka/