研究概要 |
細胞膜中には、飽和脂質やコレステロールが豊富な秩序相からなるミクロドメイン(ラフト)の存在が示唆されている。我々は、直径10μmの細胞サイズリポソームを用いて、秩序液体相(ラフト様ドメイン)特異的なエンドサイトーシス様動的構造変化、生細胞膜を模倣した非対称2層膜リポソームの構築(J.Phys.Chem.B 2008)、アミロイドβの膜局在、膜挙動(J.Phys.Chem.Lett.2010,Biophys.Chem.2010)に関する研究を進めた。さらに、光により非接触的に膜内の分子構造を変化させ、膜構造を円盤状から球状へと可逆的に変化させる事(J.Am.Chem.Soc.2010)、培養細胞におけるラフト領域特異的なエンドサイトーシスを直接観察する事もでき、モデル系と細胞系の融合により多くの知見を得ることができた。
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