研究課題/領域番号 |
20360378
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
滝田 謙一 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (80282101)
|
研究分担者 |
升谷 五郎 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20271869)
河内 俊憲 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教 (40415922)
|
キーワード | プラズマ / 着火 / 誘電体バリア放電 / 超音速燃焼 |
研究概要 |
今年度購入した高周波高電圧プラズマ電源を用いて、静止大気中において誘電体バリア放電を起こし、非平衡プラズマの生成に成功した。投入波形、投入電力、周波数、電極間距離、電極材質、誘電体材質等について様々な実験を行い、最適な放電条件を調べた。周波数の増加に伴い放電が強くなること、特定の条件になるとアーク放電に移行することなどが明らかになった。それらの基礎的知見は、今後の亜音速流さらには超音速流における非平衡プラズマ発生技術の確立に寄与する。さらに、理論的研究においては、非平衡プラズマ中に多く存在すると考えられるオゾンの着火促進効果を0次元の反応解析により調べた。計算結果において、オゾンもHラジカルや0ラジカルとほぼ同等の着火促進性を有することを明らかにした。その効果は混合気初期温度が低い程、顕著であり他の単原子ラジカルと同じであること、オゾンの早い分解による0ラジカルの生成が重要であることなども明らかになった。また、酸素プラズマジェット等の熱プラズマと水素の燃焼反応を解析できる3次元数値解析コードの作成に成功した。今後、このコードに電子衝突反応等のプラズマ反応を組み込むことにより、非平衡プラズマによる着火も解析できるコードに改良していく。酸素プラズマによる水素の着火促進に関するシミュレーションにおいては、酸素ラジカルの存在が燃焼反応を促進すること、プラズマジェットと燃料噴射位置の相対関係が燃焼量に大きな影響を与えることなどを明らかにした。
|