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2010 年度 実績報告書

非平衡プラズマを用いた超音速流における着火・燃焼促進

研究課題

研究課題/領域番号 20360378
研究機関東北大学

研究代表者

滝田 謙一  東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (80282101)

研究分担者 升谷 五郎  東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20271869)
河内 俊憲  東北大学, 大学院・工学研究科, 助教 (40415922)
キーワード航空宇宙工学 / 燃焼 / プラズマ / 流体
研究概要

本年度は超音速流中にて誘電体バリア放電(Dielectric Barrier Discharge: DBD)を起こし、非平衡プラズマの超音速流中での性質を調べた。超音速流では主流マッハ数が大きいほど、つまりは主流静圧が低いほど放電が起こる最低印加電圧が小さくなることを明らかにした。また、分光計測の結果、非平衡プラズマから放出される発光スペクトルは亜音速流中で計測されたスペクトルと一致し、主に窒素分子や窒素分子イオンからの発光であることがわかった。壁圧計測、シュリーレン画像の撮影等により非平衡プラズマの発生は流れ場に全く影響を及ぼさないことがわかったが、それは非平衡プラズマの場合、ほとんど発熱がないためである。引き続き、静温を常温とした亜音速流中にて放電部に燃料を衝突させ着火実験を試みたが、印加電圧や燃料種に依らず着火に至らなかった。主流静温が低すぎたのが原因と考えられ、熱的な効果を有しない非平衡プラズマの着火促進効果が得られるのは、ある程度高温雰囲気下でなければならないことを明らかにした。一方、理論的研究においてはメタンの詳細化学反応機構(18化学種、101素反応モデル)を導入した3次元反応流解析コードを完成させ、超音速流中でのメタンプラズマによる着火過程の数値シミュレーションに成功した。プラズマ作動ガスに含まれるメタンがプラズマ中では水素分子、水素ラジカルに分解し、それらが主流空気と反応し水を生成している様子を捉えることができた。この反応による発熱がメタンを作動ガスに含むプラズマの着火促進効果を高めていることを明らかにした。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2011 2010 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Ignition in a Supersonic Flow by a Plasma Jet of Mixed Feedstock Including CH42011

    • 著者名/発表者名
      K.Takita, K.Shishido, K.Kurumada
    • 雑誌名

      Proceedings of the Combustion Institute

      巻: 33 ページ: 2383-2389

    • 査読あり
  • [学会発表] プラズマ化したメタン燃料の着火特性の数値解析2010

    • 著者名/発表者名
      松原慶典, 滝田謙一
    • 学会等名
      第48回燃焼シンポジウム
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      2010-12-01
  • [学会発表] 超音速流における誘電体バリア放電に及ぼす主流マッハ数の影響2010

    • 著者名/発表者名
      岡崎慈, 松原慶典, 山本貴正, 滝田謙一, 河内俊憲
    • 学会等名
      第48回燃焼シンポジウム
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      2010-12-01
  • [学会発表] プラズマ着火に及ぼすパルス周波数と印加電圧の影響2010

    • 著者名/発表者名
      滝田謙一, 松原慶典
    • 学会等名
      第48回燃焼シンポジウム
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      2010-12-01
  • [学会発表] プラズマを用いた燃焼促進技術2010

    • 著者名/発表者名
      滝田謙一
    • 学会等名
      第71期応用物理学会特別シンポジウム「グリーンテクノロジー-地球再生を目指した最先端プラズマ科学技術-」
    • 発表場所
      長崎(招待講演)
    • 年月日
      2010-09-16
  • [備考]

    • URL

      http://www.scramjet.mech.tohoku.ac.jp

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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