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2008 年度 実績報告書

ジェット騒音の能動抑制に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20360381
研究機関東京大学

研究代表者

渡辺 紀徳  東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (10201211)

研究分担者 姫野 武洋  東京大学, 大学院・工学系研究科, 准教授 (60376506)
キーワードジェット騒音 / 騒音低減 / マイクロジェット / 超音速ジェット / 衝撃波 / スクリーチ / 能動制御
研究概要

計画初年度である今年度は,マイクロジェット噴射によるジェット騒音低減効果の確認,適切な噴射形態の解明,そして騒音低減メカニズムの解明を目的とし,実験を行うとともに,流れの数値解析手法を開発した。実験ではこれまでの予備実験の結果を踏まえ,様々な噴射条件でマイクロジェットを超音速主ジェットの勇断層に向けて噴射し,遠方場でジェット騒音の計測を行った。主ジェットは矩形ノズルから噴出し,ノズルリップ部に設けた多数の小さな空気噴射口からマイクロジェットを噴射している。ジェット勇断層に対して0°,60°,90°の角度でマイクロジェットを噴射し,騒音低減効果を比較した結果,60°および90°の噴射で騒音の大幅な低減効果が得られた。中でもノズル出口で主ジェットに対して90°の角度でマイクロジェットを噴射する形態により,主ジェットの1%以下という極めて少ない流量で,6dB程度以上の大きな騒音低減効果を得る可能性が示された。音のスペクトルを調べたところ,超音速ジェット騒音の主要素である乱流音,衝撃波管連広帯域音,およびスクリーチ音のいずれも低減されていたが,特に衝撃波に起因する騒音が大きく減少することが分かった。この効果の詳細な要因を探る手始めとして,シュリーレン法により流れを可視化したところ,マイクロジェットにより,超音速ジェット内の衝撃波構造が大きく変化する様子や,超音速コアが短くなる様子が明らかになった。しかし流れのメカニズムを明らかにするには至っておらず,今後流れの圧力の測定を行うべく,計測システムを設計・試作した。一方,流体数値解析の適用を目指し,従来開発してきた非定常流れ解析法を基礎に,ジェット流れ場の数値解析コードを開発した。以上のように,これまでの研究は順調に進行しており,特に非常に少ない流量のマイクロジェットにより,大幅な騒音低減の可能性を見出したことは意義が大きい。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] マイクロジェット噴射による超音速ジェット騒音の低減2009

    • 著者名/発表者名
      岡田隆一,渡辺紀徳,鵜沢聖治,姫野武洋,大石勉
    • 学会等名
      日本航空宇宙学会第49回航空原動機・宇宙推進講演会
    • 発表場所
      長崎市
    • 年月日
      2009-03-05
  • [学会発表] マイクロジェット噴射による超音速ジェット騒音の低減効果に関する研究2008

    • 著者名/発表者名
      岡田隆一,渡辺紀徳,鵜沢聖治,姫野武洋,大石勉
    • 学会等名
      日本機械学会流体工学部門第28回流力騒音シンポジウム
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2008-12-06
  • [学会発表] マイクロジェットを用いた超音速ジェット騒音低減の実験的検討2008

    • 著者名/発表者名
      渡辺紀徳,岡田隆一,姫野武洋,鵜沢聖治,大石勉
    • 学会等名
      日本ガスタービン学会・ガスタービン定期講演会
    • 発表場所
      日立市
    • 年月日
      2008-10-16

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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