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2008 年度 実績報告書

マイクロ波パルスドップラーレーダによるリアルタイム波浪観測に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20360388
研究機関東京大学

研究代表者

林 昌奎  東京大学, 生産技術研究所, 教授 (70272515)

キーワード海洋探査 / 海上安全 / リモートセンシング / 波浪観測
研究概要

本年度は、実海域でのマイクロ波パルスドップラーレーダによる実験、数値シミュレーションによる散乱の評価を行い、波浪水面から後方散乱するマイクロ波パルスドップラーレーダの出力と後方散乱する水面との関係をより詳細に調査すると共に、パルスドップラーレーダを用いる海洋波浪観測アルゴリズムを確立した。
パルスドップラーレーダの海洋波浪観測特性を調査するため、茨城県神栖市にある(独)港湾空港技術研究所波崎海洋研究施設砕波帯観測用桟橋にて、マイクロ波パルスドップラーレーダによる実海域実験を行った。ビーム幅16.8度のホーンアンテナを用いて行った実験では、ドップラー速度の分布がレーダアンテナ方向に進行していることが見られ、レーダが波浪の進行を捉えていることが確認された。計測したドップラー速度分布の変動から求める波浪の平均周期は約8.4秒、ドップラー速度の振幅は約1m/secであり、この値から推定される波浪の平均波高は約2.8mであり、現場での目測値と概ね一致していた。
マイクロ波照射線上から後方散乱するマイクロ波の多方向時間差ドップラー速度を用いて、波浪情報導出するアルゴリズムを開発した。開発した多方向波浪解析アルゴリズムの検証のため、海面形状及び海面の運動速度を数値的に生成し、その海面を対象に作成した波浪解析プログラムを用いて波浪情報を導出する数値実験を行った。数値実験では7つの入力波浪成分の全ての波浪特性値に対して、波浪解析プログラムは非常に精度の良い波浪推定が出来、入力海面形状と求めた海面形状の間によい一致が見られた。
実海域実験、数値ミュレーションによる波浪解析アルゴリズムの性能評価から、パルスドップラーレーダによる海洋波浪観測の可能性が確認された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 連続波ドップラーレーダによる海洋波浪観測と波浪観測に及ぼすレーダ照射幅の影響2008

    • 著者名/発表者名
      林昌奎
    • 雑誌名

      日本船舶海洋工学会論文集 第8号

      ページ: 61-69

    • 査読あり
  • [学会発表] レーダ波浪観測における照射幅影響2008

    • 著者名/発表者名
      林昌奎、桂祐介
    • 学会等名
      平成20年日本船舶海洋工学会秋季講演会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2008-11-25
  • [学会発表] Remote Sensing Of Sea Surface Wave By Using CW X-band Microwave Doppler Radar At Sagami-Bay2008

    • 著者名/発表者名
      Chang-Kyu Rheem
    • 学会等名
      The 27th International Conference on Offshore Mechanics and Arctic Engineering(OMAE2008)
    • 発表場所
      Estoril, Portugal
    • 年月日
      2008-06-19

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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