| 研究概要 |
集束中性子ビームによる斜入射小角中性子散乱(GISANS)測定の実現のためた,試作した湾曲楕円柱ミラーを用いた水平ビーム集束の試験実験および多チャンネル用縦置き真空ミラーホルダー素子の試作とともに,後に実施するGISANS測定のためのモデル試料の界面物性を評価した.
1)水平ビーム集束のためのミラーホルダーの試作およびビーム集束実験
垂直ビーム集束のために試作した,精密機械加工により作り出された楕円曲面に必要最小限の力で物理的に中性子スーパーミラーを押し当てる機構のミラーホルダーを,水平ビーム集束に適用し,北海道大学45MeV電子線形加速器施設における中性子ビーム集束実験の結果,第1スリットより4.3m下流に設置した検出器面上で約1.2mm幅まで中性子ビームをほぼ設計通りに集束させることに成功した。また,多チャンネル用縦置きミラーホルダー素子として,真空によりスーパーミラーをホルダーの楕円曲面に固定する機構のミラーホルダー(バキュームプロダクツ)を設計,試作した。
2)GISAXS用モデル試料作成のための界面物性評価
後に行うGISANS測定のためのモデル試料の作成に向け,購入済みのLB膜累積用トラフに合わせバリアードライブ(アルテック)を購入し,空気-水界面上に展開した種々の分子構造を有するブロック共重合体の表面濃度変化に対応する表面圧の評価を行った.また,スピンコート法により調製したシリカを混合した高分子薄膜の表面構造および高分子吸着シリカの空気-水界面への吸着挙動を評価した
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