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2008 年度 実績報告書

神経細胞におけるエンドソーム形成とリサイクリングのCdk5/p35による制御

研究課題

研究課題/領域番号 20370047
研究機関首都大学東京

研究代表者

久永 眞市  首都大学東京, 大学院・理工学研究科, 教授 (20181092)

研究分担者 浅田 明子  首都大学東京, 大学院・理工学研究科, 助教 (00336512)
キーワードエンドサイトーシス / エンドソーム / リサイクリング / CIN85 / AATYK1 / 神経細胞 / Cdk5 / リン酸化
研究概要

Cdk5(Cyclin-dependent kinase5)は制御サブユニットp35またはp39によって活性化される神経細胞特異的なセリン/スレオニンキナーゼである。Cdk5/p35の新規基質であるCIN85とAATYKがエンドソーム形成とリサイクリングにどのように関わるかを調べた.CIN85はEGF受容体のエンドサイトーシスなどに関わることが報告されているが、神経細胞での解析は殆ど行なわれていない。AATYKはキナーゼ配列を有する機能不明のタンパク質である。我々はCdk5制御サブユニットp35に結合するタンパク質としてヒト脳cDNAから分離したが、最近、リサイクルエンドソームに局在することを見つけた。これらの結果は、Cdk5がCIN85やAATYKという因子を介してエンドソームの形成、リサイクリング等を制御している可能性を示している。
(1)CIN85の細胞内局在の解析
神経細胞内在性のCIN85の細胞内局在を調べるために,蛍光染色法ができる抗体を作成した.CIN85のN末断片,C末断片をそれぞれ大腸菌で発現させ,ウサギを免疫し,CIN85に対する特異的抗体を得た.神経細胞で発現する内在性のCIN85も検出することが出来た.
COS-7細胞でも,神経細胞でも顆粒状の構造を染色した.ミトコンドリアタンパクと共染色することより,CIN85はミトコンドリアにも局在することが示された.
(2)AATYKの細胞内局在の解析
AATYK1のN末側にはCys残基が見られ,パルミトイル化が予想された.それらをAlaに変異させ,COS-7細胞に発現させた時,リサイクリングエンドソーム局在がなくなり,細胞内に分散して存在するようになった.同時にAATYK1のSrcによるTyrリン酸化も消失し,パルミトイル化がAATYK1の局在やリサイクリングに重要な働きをしていることが予想された.

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2008 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Suppression of mutant huntingtin aggregate formation by Cdk5/p35 through the effect on microtubule stability.2008

    • 著者名/発表者名
      Kaminosono, et al.
    • 雑誌名

      J. Neurosci. 28

      ページ: 8747-8755

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Palmitoylation-dependent endosomal localization of AATYK1A and its interaction with Src.2008

    • 著者名/発表者名
      Tsutsumi, et al.
    • 雑誌名

      Gene to Cell 13

      ページ: 949-964

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Myristoylation of p39 and p35 is a determinant of cytoplasmic or nuclear localization of active cycline-dependent kinase 5 (Cdk5)complexes.2008

    • 著者名/発表者名
      Asada, et al.
    • 雑誌名

      J. Neurochem. 106

      ページ: 1325-1336

    • 査読あり
  • [学会発表] サイクリン依存性キナーゼ5の活性制御と神経変性疾患。2008

    • 著者名/発表者名
      久永眞市, 淺田明子, 斎藤太郎
    • 学会等名
      第31回日本分子生物学会シンポジウム
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      2008-12-10
  • [図書] The Kinase Activity of Cdk5 and Its Regulation. In Cdk5 book2008

    • 著者名/発表者名
      Hisanaga, S., Ishiguro, K.
    • 総ページ数
      13
    • 出版者
      Splinger, NY
  • [備考]

    • URL

      http://www.sci.metro-u.ac.jp/mnc/

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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