研究課題
1) 動物細胞におけるRer1の局在酵母においてはRer1はゴルジ体に存在することが報告されているが、動物細胞にはゴルジ体以外に小胞体-ゴルジ体中間区画(ERGIC)が存在する。ヒト由来のHeLa細胞におけるRer1の局在を細胞分画等を用いて調べたところ、Rer1はゴルジ体ではなくERGICに存在することが判明した。2) Rer1とKDEL受容体のライブセルイメージングRer1とKDEL受容体はともにゴルジ体から小胞体への逆行輸送に関与するが、異なるタイプのカーゴを輸送する。GFP-Rer1およびKDEL受容体-mRFPを利用し、生細胞イメージングによって両者の挙動を比較した。その結果、Rer1がERGICに存在するのに対して、KDEL受容体はシスゴルジに存在し、両者は異なる経路で小胞体へ戻っていることが判明した。3) Rer1の発現抑制におけるERGIC構造の変化Rer1の発現抑制によって、ERGIC構造が分散し、そこに存在するタンパク質が小胞体へ戻ることが判明した。またERGICの消失によってゴルジ体の形成速度は促進されていた。すなわち、Rer1は自分自身が機能するための膜区画を形成するのに役立っているということになる。4) Rer1とERGIC-53の相互作用FLA6-Rer1を発現させ、抗FLAG抗体を用いて免疫沈降させ、Rer1との相互作用を調べたところ弱いながら結合していることが判明した。5) BNIPのKOマウスの解析BMP1のKOマウスの解析については実験をあまり進めることができなかった。
すべて 2010 その他
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FEBS Lett.
巻: 584 ページ: 4389-4395
Proteomics
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http://www.ls.toyaku.ac.jp/Life-Science/lmcb-6/