• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

酵母~ヒトで保存されたカルパインPalBHの膜輸送系における新規機能の解析

研究課題

研究課題/領域番号 20370055
研究機関(財)東京都医学研究機構

研究代表者

反町 洋之  (財)東京都医学研究機構, 東京都臨床医学総合研究所, 参事研究員 (10211327)

キーワードカルパイン / 胃腸 / 酵素 / 蛋白質 / プロテオリシス / カルシウム / メンブレン・トラフィック / 骨格筋
研究概要

カルパインはヒトで15種類の遺伝子にコードされるCa^<2+>-要求性細胞内Cysプロテアーゼである。約半数は主にマウス遺伝学から、様々な生物現象とリンクすることが示されている。特に組織普遍的m-カルパインの遺伝子欠損で胚性致死となるため、カルパインの重要性は明確である。しかし、遺伝学的知見を説明する生理機能・作用機序に関しては、決定打が無くブレイクスルーが切望される。そのような中、胃腸特異的に発現するカルパイン8(nCL-2)は膜輸送に関与するCOPI小胞サブユニットβ-COPを基質とし、切断によりその機能を修飾することを見出した。哺乳類カルパインと膜系との関係は、研究黎明期から示唆されていたが、詳細は不明であり、分子レベルでの記述は初めてであった。一方、酵母S.cerevisiaeにはカルパインRim13/Cpl1が一種類存在し、アルカリ適応系においてエンドソーム膜上で膜輸送系のVps蛋白質群と協同し、Rim101を切断する。Rim13/Cpl1はカビのカルパインPalB及びヒトのカルパイン7(PalBH)のホモログであり、酵母・カビ・ヒトで唯一保存されているカルパインである。酵母、カビでは、その生理機能及び作用機序が分子レベルでほぼ解明されたが、ヒトカルパイン7の解析はほぼゼロである。そこで、PalBH遺伝子欠損マウスを用いて、カルパインの新しい機能としての膜輸送系への関与の解析を目的とした。今年度は、Capn7^<-/->マウスの細胞から樹立したMEF細胞を用いて、カルパイン7の欠損が細胞機能に及ぼす影響を調べた。その結果、カルパイン7は翻訳系の調節に関与する可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2011 2010 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Non-proteolytic functions of calpain-3 in sarcoplasmic reticulum in skeletal muscles.2011

    • 著者名/発表者名
      Ojima, K.
    • 雑誌名

      J.Mol.Biol.

      巻: 407 ページ: 439-449

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Redundant and non-redundant effects of Ca^<2+> and Na^+ on the activation of p94/calpain-3.2010

    • 著者名/発表者名
      Ono, Y.
    • 雑誌名

      Neuromuscul.Disord.

      巻: 20 ページ: 608-608

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Skeletal muscle-specific calpain, p94/calpain-3, dynamically distributes in skeletal muscle cells to adapt to physical stress, defects of which cause muscular dystrophy.2010

    • 著者名/発表者名
      Ojima, K.
    • 雑誌名

      Neuromuscul.Disord.

      巻: 20 ページ: 598-599

    • 査読あり
  • [学会発表] 胃腸特異的カルパインはストレス性胃粘膜防御に関与する2011

    • 著者名/発表者名
      反町洋之
    • 学会等名
      第29回Cytoprotection研究会
    • 発表場所
      メルパルク京都(京都府)(招待講演)
    • 年月日
      2011-03-11
  • [備考]

    • URL

      http://www.igakuken.or.jp/calpain/

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi