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2009 年度 実績報告書

タンパク質立体構造情報から基質結合→構造変化の因果関係を明らかにする

研究課題

研究課題/領域番号 20370063
研究機関横浜市立大学

研究代表者

木寺 詔紀  横浜市立大学, 生命ナノシステム科学研究科, 教授 (00186280)

キーワードタンパク質立体構造データ / 基質結合→構造変化 / データベース / 線形応答理論 / 二面角形ダイナミクス / タンパク質・タンパク質間相互作用
研究概要

データベース中の大量のタンパク質立体構造データを用いて、タンパク質が基質と結合したときにどのように立体構造を変化させるかを、網羅的に解析・分類し、基質結合→構造変化の因果関係の一般的な論理(ルール)を同定する。その論理(ルール)に基づいて、基質非結合状態の立体構造から、基質結合状態の立体構造を予測する。最終的に、データベース中にある可能な限り多くのタンパク質について、基質結合→立体構造変化→反応という機能発現の動的な過程を理解することを目的とする。この目的に従って以下のふたつの研究を行った。
1.立体構造変化データベースの構築とその解析
基質結合状態と非結合状態の立体構造情報からなる2次データベースについては、度重なるデータセットの再定義を繰り返してきたが、ようやく現状での完成版をつくることができた。とくに、非結合状態では座標値がなく、結合状態で座標値が定義される天然変成タンパク質のデータを付け加え、より完壁なものとした。そのデータベースを用いた解析もほぼ終了した。
2.線形応答理論と二面角系ダイナミクス
二面角系の線形応答理論を作る過程で、二面角系ダイナミクスの問題に行きあたった。この問題は、球状構造を維持するために、二面角は常に補償的な相関を持った複雑な運動をするところにある。これを、二面角系線形応答理論で用いた考え方をもとに二次のレベルで解析し、球状である制約が、ポテンシャルの形状とdr/dθの二乗で表現されるメトリックが反相関をもたらすことによって起こることを明らかにした。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Normal mode analysis of protein dynamics in a non-Eckart frame2010

    • 著者名/発表者名
      S.Fuchigami, S.Omori, M.Ikeguchi, A.Kidera
    • 雑誌名

      J.Chem.Phys. 132

      ページ: 104109 1-7

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Latent dynamics of a protein molecule observed in dihedral angle space2010

    • 著者名/発表者名
      S.Omori, S.Fuchigami, M.Ikeguchi, A.Kidera
    • 雑誌名

      J.Chem.Phys. 132

      ページ: 115103 1-7

    • 査読あり
  • [学会発表] 低分子リガンド相互作用に関わるタンパク質立体構造変化のデータベース解析2009

    • 著者名/発表者名
      雨宮崇之, 小池亮太郎, 渕上壮太郎, 池口満徳, 木寺詔紀
    • 学会等名
      第9回日本蛋白質科学会年会
    • 発表場所
      熊本全日空ホテルニュースカイ
    • 年月日
      2009-05-22
  • [学会発表] 球状蛋白質構造ゆらぎの2面角系主成分分析2009

    • 著者名/発表者名
      大森聡, 渕上壮太郎, 池口満徳, 木寺詔紀
    • 学会等名
      第9回日本蛋白質科学会年会
    • 発表場所
      熊本全日空ホテルニュースカイ
    • 年月日
      2009-05-20

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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