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2008 年度 実績報告書

転写・RNAプロセシング・輸送の機能的連携と統合による遺伝子発現調節機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20370070
研究機関熊本大学

研究代表者

谷 時雄  熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (80197516)

キーワードスプライシング / 転写 / mRNA輸送 / 翻訳 / 核膜孔複合体 / 分裂酵母 / 遺伝子発現制御 / mRNA 3'末形成
研究概要

遺伝子の転写・pre-mRNAスプライシング・mRNA核外輸送など、従来は個別に研究されてきた諸反応が、生体内では互いに連携もしくは共役しながら進行していることが近年明らかになりつつある。しかし、その分子機構には未だ謎が多い。本年度の研究では、分裂酵母mRNA核外輸送変異株ptr7の原因遺伝子がmRNAの3'末形成複合体因子Clp1をコードしていることを明らかにし、mRNAの3'末形成と組mRNA核外輸送の間には密接な連携機構が存在していることが示された。ptr7変異株では制限温度下でmRNAの3'末に付加されるpoly A鎖の伸長が観察され、そのことが輸送阻害に関連すると推定された。また、ptr7変異株では輸送阻害に加えて、pre-mRNAスプライシングにも阻害が見られた。更に、分裂酵母スプライシング変異株prp1〜prp14においてmRNAの細胞内分布をin situ hybridizationによって解析した結果、prp1とprp3では制限温度下でmRNAの核蓄積が検出され、スプライシング反応とmRNA核外輸送との間の連携機構の存在が示唆された。また、核膜孔複合体因子Nup85遺伝子に変異をもつptr5変異株とprp8などのスプライシング変異の間に、合成致死等の遺伝学的相互作用があることを明らかにした。これらの結果から、核膜孔複合体を介したスプライシングとmRNA核外輸送の連携機構の存在が初めて示唆された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Monitoring of mRNA export2008

    • 著者名/発表者名
      Kazuaki Tokunaga
    • 雑誌名

      Current Protocols in Cell Biology 3

      ページ: 13. 1-13. 20

    • 査読あり
  • [雑誌論文] S1-1 nuclear domains : characterization and dynamics as a function of transcriptional activity2008

    • 著者名/発表者名
      Akira Inoue
    • 雑誌名

      Biology of the cell 100

      ページ: 523-535

    • 査読あり
  • [学会発表] mRNAの3'形成とmRNA核外輸送の連携2008

    • 著者名/発表者名
      永目尚子
    • 学会等名
      第31回日本分子生物学会
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      2008-12-12
  • [備考]

    • URL

      http://aster.sci.kumamoto-u.ac.jp/~biohome/staff/tani/index.htm

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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