研究概要 |
シアノバクテリアの概日リズム,とくに転写翻訳に依存しない翻訳後振動子によるゲノムワイドな転写制御に関する解析を行った。連続明ではゲノム上の約1/3-1/2の遺伝子群に顕著な転写レベルの蓄積リズムが観られ,その位相分布,kai 依存性などを解析した。また,連続明では殆どの遺伝子の転写が劇的に低下し,プロテオームとトランスクリプトームの相関性に著しい乖離が生じること,ごく一部の遺伝子発現は暗期に活性化され,その多くはkai依存性がみられることなどを明らかにした。これらは,あらゆる生物種において,新規の概日遺伝子発現を欠く条件での初めての概日時計依存的転写調節の観察例である。
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