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Schnurri-2 (Shn-2)は、BMPシグナル依存的に核内へ移行し、PPARγ2遺伝子の転写活性化に関与する。また、Shn-2はOGT (O-GlcNAc transferase)と固く結合し、安定な複合体を形成している。しかしこれらの知見ではShn-2 KOマウスで見られるT細胞分化の異常を説明できない。そこで本年度はShn-2がどのようなメカニズムでT細胞の分化、特にPositive selectionに関与するかを解析した。DP (Double-positive)T細胞がSP (Single-positive) T細胞に分化する際には、細胞増殖とアポトーシスのバランスが重要であるが、Shn-2はアポトーシスを抑制することにより、細胞を生存させる役割を持つことが示唆された。また、Shn-2が結合する標的遺伝子をChIP-on-ChIP法により解析した所、T cell受容体遺伝子などのPositive selectionに鍵となる、いくつかの遺伝子が同定された。さらに、野生型DP T細胞とShn-2 KO T細胞の遺伝子発現パターンをマイクロアレイを用いて解析した所、上記のChIP-on-ChIP法により同定された遺伝子の発現が、Shn-2 KO T細胞で顕著に低下していることが示された。これらの結果は、Shn-2が直接T細胞Positive selectionに関与する遺伝子の転写を制御している事を示唆している。
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