研究課題
pri遺伝子がコードする短鎖ペプチド(PRIペプチド)は、シグナルペプチドを持たない新しいタイプの遺伝子産物である。本研究ではPRIペプチドの生理機能を明らかにするため以下の研究を行った。1)成虫原基におけるpri表現型の解析pri変異の遺伝学的モザイク解析および新規に単離した機能欠失型pri変異系統の解析により、pri遺伝子が変態期の形態形成に必須の遺伝子であることが明らかとなった。その作用機構の詳細については継続して解析を行う予定である。2)細胞内におけるPRIペプチドの挙動の解析合成PRIペプチドを抗原とした抗PRIペプチド抗体および融合PRIペプチドを発現するトランスジェニック系統を用いた解析を行ったが、いずれの場合も期待したシグナルが得られず、これらの実験系ではPRIペプチドの細胞内局在を解析することは困難であることが明らかとなった。3)胚発生期におけるPRIペプチドの機能pri変異体の表現型を詳しく解析した結果、歯状突起細胞の運命決定を行う転写因子であるSVBタンパク質が翻訳後プロセシングを受けること、このプロセシングにはPRIペプチドの活性が必須であることが明らかとなった。
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http://www.nibb.ac.jp/cib1/kageyama/