(1)現在、既に収集したモンゴルの5地域集団やインドネシアの1地域集団などや収集中の韓国の1集団について、105座位のSTRsのタイピングを行うとともに、その他の東・東南アジアのDNA試料についても、国内外の研究者と連携して、新たに入手を図る。(斎藤担当) (2)日本の都道府県から5つほど選んで、各自治体や、大学の歴史学者や、各地域の郷土史研究家などと協力して、各地方に数百年以上居住している家系のサンプルを収集する。 (3)各種データベース、あるいはインビトロジェン社などの連鎖解析用STRマーカーのセットから、4塩基リピートで、ヒトゲノムにほぼ均一に分布するSTRを200ローカス程度選択する。これらの効率的なタイピング法を確立する。 (4)日本における5地域集団(秋田、名古屋、大分、長崎及び沖縄)、並びに中国における漢民族の6地域集団(北京、湖南、陝西、福建、広東及び瀋陽)から収集した各32名における105ローカスのSTRsを型判定したgenotypeデータに基づいて、確率論的に区別できる計算方法を作成する。また、出生国既知のサンプルも型判定し、実際に区別できるか検討する。 (5)最終的に約300座位ののSTRsにより日本人と韓国人の判別法の開発や、できれば日本国内の遺伝的地域差を土着性の高い5地域集団を利用して検討し、それらの判別法も開発する。
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