研究概要 |
本研究の期間で、全オオムギ染色体(1H~7H)に多数のオオムギ染色体断片系統を育成する(各染色体につき50系統以上)と同時に、それらが速やかに多くの研究者に利用されるよう、オオムギ染色体断片の存在を簡単なPCR解析で同定できる方法の開発を目指す。具体的には以下のような研究を行う。 1)2H,3H,4H,5H,6H,7H染色体については、順次、それぞれの染色体断片を50種類以上、FISH/GISHで同定・選抜し、系統として育成する。 2)1H染色体については、Gcシステムに導入するための交配を行い、最終年度までに50種類以上の1H染色体断片をFISH/GISHで同定・選抜し、系統として育成する。 3)オオムギ染色体の染色体断片系統について、座上染色体が決定されているオオムギESTマーカーを用いてPCR解析を行う。 4)PCR解析により、それぞれのオオムギ染色体について、動原体に最も近接した長腕、短腕のESTま一か一を同定する。 5)オオムギのゲノム特異的PCRマーカーを開発する。 6)オオムギ染色体腕特異的な動原体近接ESTマーカーとオオムギ・ゲノム特異的PCRマーカーを用いてオオムギ染色体断片系統の選抜が可能であることを確認する。 7)PCRによって選抜可能であることが確認できたオオムギ染色体断片系統をナショナルバイオリソースプロジェクト(NBRP)・コムギに寄託し、国内外の研究者の利用に供する。
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