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2008 年度 実績報告書

糖輸送体の網羅的解析をベースとした果実への糖蓄積機構の解明とその応用

研究課題

研究課題/領域番号 20380019
研究機関名古屋大学

研究代表者

白武 勝裕  名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 准教授 (90303586)

キーワード園芸学 / 果実 / バイオテクノロジー / 糖輸送体 / 糖蓄積 / ポストゲノム / トマト / バラ科果樹
研究概要

本課題では,バラ科果樹に加え,トマトをモデル作物としてESTデータベースに存在する糖輸送体の網羅解析を行う.
1,糖輸送体遺伝子のクローニング
かずさDNA研究所が構築したトマト完全長cDNAデータベースに見出した全ての糖輸送体クローンの塩基配列を決定した.それらは,SUT/SUCファミリー3種,STP/HXTファミリー5種,PLTファミリー1種,ITR/MITファミリー1種,pGlcTファミリー3種,AZT/MSSPファミリー2種,SFPファミリー3種,VGTファミリー2種の合計20種であった.
2,生化学的解析
(1)遺伝子発現解析:上記の20種の糖輸送体遺伝子の発現を調べるために,各遺伝子に特異的なプライマーの作製を試み,これに成功した.それらプライマーを用いた半定量的RT-PCRを行い,器官別,果実の成長ステージ別の遺伝子発現を明瞭に検出できることを確認した.
(2)糖輸送活性:SFPファミリーのcDNAを酵母発現ベクターに組み込み,酵母LBY416株に導入して糖輸送活性の測定を試みたが,バックグラウンドが高く解析できないことが明らかとなった.このため計画を変更して予算を平成21年度に繰越し,バックグラウンド活性の低いEBY VW4000株を取り寄せて,その形質転換酵母を作製した.現在,その酵母を用いた糖輸送活性の測定を進めている.
(3)細胞内局在:GFP融合タンパク質の一過的発現による細胞内局在の検定を行うために,SFPファミリーとVGTファミリーについて発現ベクターの作製を試み,それを完了した.
3,形質転換体の作出
カリフラワーモザイクウイルス35Sプロモーター下に,SFPファミリーをノックダウンするためのRNAiカセットを連結した植物形質転換用ベクターを構築し,トマトへの形質転換を進めた.既にいくつかの形質転換シュートが得られている.

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (5件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Properties of sorbitol dehydrogenase in strawberry fruit and enhancement of the activity by fructose and auxin2008

    • 著者名/発表者名
      Duangsrisai Sutsawat
    • 雑誌名

      J.Japan.Soc.Hort.Sci. 77

      ページ: 318-323

    • 査読あり
  • [学会発表] 花と果実におけるアクアポリンの発現・調節と機能2009

    • 著者名/発表者名
      白武勝裕
    • 学会等名
      日本植物生理学会
    • 発表場所
      名古屋大学(名古屋市)
    • 年月日
      2009-03-21
  • [学会発表] 液胞膜局在と推定されるトマト糖輸送体S1VGTの解析2008

    • 著者名/発表者名
      奈島賢児
    • 学会等名
      園芸学会
    • 発表場所
      三重大学(津市)
    • 年月日
      2008-09-26
  • [学会発表] トマトの有機酸トランスポーターSltDT1の解析2008

    • 著者名/発表者名
      松浦由布子
    • 学会等名
      園芸学会
    • 発表場所
      三重大学(津市)
    • 年月日
      2008-09-26
  • [学会発表] Over-expression of apple sorbitol-6-phosphate dehydrogenase in Arabidopsis leaves2008

    • 著者名/発表者名
      奈島賢児
    • 学会等名
      FESPB2008
    • 発表場所
      Tampere(Finland)
    • 年月日
      2008-08-17
  • [学会発表] Property of fruit-specific 2A11 promoter from tomato and its effect on anti-sense transformation of V-ATPase2008

    • 著者名/発表者名
      Reina Morimoto
    • 学会等名
      FESPB2008
    • 発表場所
      Tampere(Finland)
    • 年月日
      2008-08-17
  • [図書] Plant Membrane And Vacuolar Transporters(Sugar and polyol transporters in plants)2008

    • 著者名/発表者名
      Katsuhiro Shiratake
    • 総ページ数
      29
    • 出版者
      CAB International

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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