研究課題/領域番号 |
20380024
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
倉本 宣 明治大学, 農学部, 教授 (60287886)
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研究分担者 |
芦澤 和也 明治大学, 公私立大学の部局等, 研究員 (10516660)
岡田 久子 明治大学, 公私立大学の部局等, 研究員 (40460000)
知花 武佳 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10372400)
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研究期間 (年度) |
2008-04-08 – 2013-03-31
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キーワード | 出水 / マイクロハビタット / カワラノギク / ユキヤナギ / カワシオグサ / ウラギク / 遺伝的変異 / 地質 |
研究概要 |
河川生態系において出水によるかく乱とそこからの再生は生態系の動的な維持に重要な役割を持っている。多摩川では2007年に大規模な出水が発生したので,出水によるハビタットの変化と河川敷に生育している植物の生育のかかわりを検討することにした。調査の対象とした植物は,上流域で岩場に生育するユキヤナギ,中流域の礫河原に生育するカワラノギク,下流域に生育し,かく乱による裸地に依存して生育するウラギク,中流域の水域に生育し,出水によって流下するカワシオグサである。ユキヤナギはこれに加えて,遺伝的な変異との関係を検討し,カワラノギクは再生工事との関係を検討し,ユキヤナギとカワラノギクとカワシオグサは地質との関係を検討した。 ユキヤナギは開花・萌芽特性が出水の翌年以降に変化した。日本各地のユキヤナギの自生集団について多型解析を実施したところ、河川内で遺伝子型が固定されていた。 カワラノギクは開花個体の生育密度には疎密があり開花個体が生育しない方形区の周囲には開花個体密度が低い方形区が多かった。工事は試験施工と本施工で違いがあり,再生の手法にも保全生態学的には段階があることが明らかとなった。 ウラギクは調査していた個体群が絶滅した。カニによる食害による枯死を観察し,種子の発芽が海水で抑制されることを見出した。 カワシオグサは出水後の付着藻類群集の回復に、出水規模・出水頻度・付着藻類の発達ステージが与える影響について研究した。異なる出水頻度条件で、剥離して流下する藻類由来の有機物負荷量を推定した。堆積無機物が与える影響に着目し出水にともなう付着藻類の剥離のプロセスを検討した。 秩父帯では,供給された巨礫や露出した岩盤には節理による割れ目が存在し,河岸段丘の発達した河道の中では日当たりの良い場所に存在するため,ユキヤナギの生育場となっていた.
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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