研究課題
基盤研究(B)
細胞質ではオルガネラなど20nm以上の大きな構造体は自然拡散では移動できない。しかし、それ以上の大きさを持つ植物DNAウイルスは、植物細胞に侵入後、細胞質を移行して複製の場である核に到達し、複製後、再び細胞質を移行して隣接細胞へと動いていくことができる。その機構は不明である。そこで、本研究では、植物DNAウイルスが細胞骨格(微小管、アクチン繊維)とモータータンパク質(ダイニン、キネシン、ミオシン)を細胞内移行に利用しているという仮説を立て、それを検証することを目的とする。(1)ウイルス感染性クローンの構築植物DNAウイルスでは、カリモウイルス科ウイルス(カリモウイルス)とジェミニウイルス科ウイルス(ジェミニウイルス)が重要である。それらを入手し、ゲノムDNAを抽出し、感染性クローンを構築する。(2)ウイルスの細胞質移行に細胞骨格およびモータータンパク質がどの程度関与するかの解析細胞骨格形成阻害剤がウイルス感染に及ぼす影響を調べる。ウイルス粒子表面に存在するウイルスタンパク質と、モータータンパク質との相互作用を調べる。モータータンパク質遺伝子のノックダウンあるいはノックアウトが、ウイルス感染に及ぼす影響を調べる。(3)ウイルスおよび細胞骨格の可視化ウイルス粒子を可視化するために、ウイルス粒子表面に存在するタンパク質に蛍光タグを導入する。細胞骨格を可視化した細胞におけるその局在を観察する。
すべて 2011 2010 2008
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (4件) 図書 (1件)
Virus Research 152
ページ: 1-9
Journal of General Plant Pathology 76
ページ: 152-160
Archives of Virology 153
ページ: 1731-1735