異常な液胞化誘導を引き起こすビセニスタチンの標的分子の同定

2010 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 20380065
• 研究種目: 基盤研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 生物生産化学・生物有機化学
• 研究機関: 筑波大学
• 研究代表者: 臼井 健郎 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 准教授 (60281648)
• 連携研究者: 叶 直樹 東北大学, 大学院・薬学研究科, 准教授 (40317293)
• 研究期間 (年度): 2008 – 2010
• キーワード: 液胞化 / 標的分子 / Chemical Biology

研究概要

我々は抗腫瘍物質として単離されたビセニスタチンが、動物細胞に対して初期エンドソームに由来する巨大な液胞を形成誘導することを見出し、その標的分子を明らかにすることを目的に、生化学的、化学生物学的アプローチを用いて研究を行った。その結果、ビセニスタチンの阻害点がPI3Pのイノシトール環5位をリン酸化する酵素であるPIKfyveの上流因子、または膜系を含むPI制御系の周辺に存在することを明らかにした。

研究成果

• [雑誌論文] Irciniastatin A induces JNK activation that is involved in caspase-8-dependent apoptosis via the mitochondrial pathway. (2010)
  • 著者名/発表者名: Chinen T., Nagumo Y., Watanabe T., Imaizumi T., Shibuya M., Kataoka T., Kanoh N., Iwabuchi Y., Usui T.
  • 雑誌名: Toxicol. Lett. 199 ページ: 341-356
  • 査読あり
• [雑誌論文] Application of proteomic profiling based on 2-DIGE for classification of compounds according to the mechanism of action. (2010)
  • 著者名/発表者名: Muroi M., Kazami S., Noda K., Kondo H., Takayama H., Kawatani M., Usui T., Osada H.
  • 雑誌名: Chem.Biol. 17 ページ: 460-470
  • 査読あり
• [学会発表] 蛋白質-蛋白質相互作用阻害剤の解析 (2010)
  • 著者名/発表者名: 臼井健郎
  • 学会等名: 日本農芸化学会東北北海道支部合同第11回若手シンポジウム
  • 発表場所: モンタナリゾート(宮城県)
  • 年月日: 2010-11-26
• [学会発表] マーカーレス遺伝子破壊によるフォワードケミカルバイオロジー研究に向けた薬剤超感受性酵母の作成と利用 (2010)
  • 著者名/発表者名: 臼井健郎
  • 学会等名: 酵母研究会
  • 発表場所: 小西酒造(株)(兵庫県)
  • 年月日: 2010-03-09
• [図書] Protein in Targeting with Small Molecules(Osada H.ed.)(Chapter 12 "Data on Small Molecules and Their Target Proteins") (2009)
  • 著者名/発表者名: Usui T., Saito A., Osada H.
  • 総ページ数: 239-276
• [備考] ホームページ
  • URL: http://www.sakura.cc.tsukuba.ac.jp/~usui/index/index.html