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2009 年度 実績報告書

空中浮遊菌が引き起こす非接地条件下におかれた木材の腐朽リスク解析

研究課題

研究課題/領域番号 20380105
研究機関独立行政法人森林総合研究所

研究代表者

桃原 郁夫  独立行政法人森林総合研究所, 木材改質研究領域, チーム長 (60222345)

研究分担者 太田 祐子  独立行政人森林総合研究所, 森林微生物研究領域, 主任研究員 (60343802)
西村 健  独立行政人森林総合研究所, 木材改質研究領域, 主任研究員 (10353799)
キーワード浮遊菌 / 腐朽 / 劣化リスク
研究概要

空中に浮遊している菌類(空中浮遊菌)が木製ガードレールや木製遮音壁、あるいは住宅の土台や柱等、地面に直接接していない木材(非接地条件下におかれた木材)に付着し、そこで菌類が活動を始めることによって引き起こされる腐朽リスクを解析する目的で研究をおこなった。6月から11月にかけて合計207枚のスギディスク上に捕捉された空中浮遊菌を核リボゾームITS領域の塩基配列より同定した結果、115枚のディスクより303菌株11種が同定された。もっとも多く捕捉されたのはPhanerochaete sordia, Bjerkandera adusuta近縁種,Flavodon flavusの3種であった。これらは北半球に広く分布する普通種で、培地上での生長がはやい種である。特にP.sordiaは、リグニン分解能力が高いことで知られる白色腐朽菌である。今回の実験においても最もスギディスクの重量減少量が大きかったのは、P.sordiaの付着したスギディスクであった。P.sordiaは、7月と10月に高率で捕捉されたことから、胞子散布に季節性があるものと推測された。また、スギディスクの含水率と重量減少率には高い相関がみられたことから、胞子の飛散時期に含水率の高い気質(木材)に付着し定着すれば腐朽リスクが高くなること考えられた。一方、木粉添加培地におけるグアヤコール酸化能を調べたところ、単離した菌のうちおよそ3分の2の菌がグアヤコール酸化能を有していることが判明した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Assessment of decay risk of airborne wood-decay fungi2009

    • 著者名/発表者名
      Ikuo Momohara, Yuko Ota, Takeshi Nishimura
    • 雑誌名

      Journal of Wood Science(On line) DOI 10.1007/s10086-009-1093-6

    • 査読あり
  • [学会発表] PN012空中浮遊菌が引き起こす腐朽リスクの解析2010

    • 著者名/発表者名
      桃原郁夫、太田祐子、西村健
    • 学会等名
      第60回日本木材学会大会
    • 発表場所
      宮崎観光ホテル(宮崎市)
    • 年月日
      20100317-20100319
  • [学会発表] Evaluation of decay risk by airborne wood decay fungi2009

    • 著者名/発表者名
      Ota Y, Momohara I, Nishimura T, Sotome K
    • 学会等名
      Asia Mycological Congress 2009
    • 発表場所
      National Museum of Natural Science(台湾、台中市)
    • 年月日
      20091115-20091119

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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