研究課題/領域番号 |
20380110
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
大塚 攻 広島大学, 生物圏科学研究科, 教授 (00176934)
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研究分担者 |
洲崎 敏伸 神戸大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (00187692)
堀口 健雄 北海道大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (20212201)
小池 一彦 広島大学, 生物圏科学研究科, 准教授 (30265722)
長澤 和也 広島大学, 生物圏科学研究科, 教授 (40416029)
浅川 学 広島大学, 生物圏科学研究科, 准教授 (60243606)
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研究期間 (年度) |
2008-04-08 – 2013-03-31
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キーワード | 「国際情報交換」(連合王国) / カイアシ類 / 繊毛虫 / 等脚類 / 単生類 / 感染 / 共生 / 生活史 |
研究概要 |
ウオジラミ類の生活史について2つの重要な研究成果が得られた。(1)ノープリウス幼生以降のステージ数に混乱があったが、ステージ固有の第1触角のエレメントの数・構成の比較を基に、従来の混乱していた知見が整理され、通常のカイアシ類と同様6期であることが確定的となった。さらに2つのパターンが区別され、Caligus属などではコペポディド幼体1期、カリムス幼体4期、成体1期、Lepeophtheirus属などではコペポディド幼体1期、カリムス幼体2期、前成体2期、成体1期が識別できる。混乱の原因は性的2型が早い段階で発現し、形態的性差も微小であることから、同じステージの雌雄を別なステージと誤同定していたと推定される。(2)成体が宿主への再感染能力を持つ可能性のある種が日本、韓国に加えてタイ、中国でも発見され、アジア海域で広く確認できた。特に、Caligus undulatusはアジアだけでなく、世界各地のプランクトンサンプルから発見されており、他のウオジラミ類とは異なる特異的な生活史を持つことが予想された。近年、西日本において、カワハギ、ウマズラハギの養殖場で蔓延している寄生性カイアシ類Peniculus minuticaudaeの生活史を明らかにした。ノープリウス幼生を欠き、コペポディド幼体で孵化して宿主の鰭に感染した後、カリムス幼体4期、成体1期を経る生活史を持つ。性的2型は第1カリムス幼体から発現し、成体雄が雌のカリムス幼体雌を成体雌になるまで把握、保護するprecopulatory behaviorが確認された。本種が属するペンネラ科は2つの宿主を持つタイプと単一宿主で生活史を完結させるタイプがあるが、本種は、全ての発生段階が単一宿主の同一寄生部位(鰭)から発見されること、交尾を終えた雌が同宿主から発見されることなどから、後者のタイプに属すると推定された。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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