研究概要 |
脊椎動物の生殖において重要な役割をもつゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)の無脊椎動物における分布と機能について調べた.ホルモンの存在部位を明らかにできる組織化学的研究で,ウスヒラムシ(扁形動物門渦虫綱),アオゴカイ(環形動物門多毛綱),アメリカカブトエビ(節足動物門鰓脚綱),ニホンコツブムシ(節足動物門軟甲綱),ヒザラガイ(軟体動物門多板綱),アサリ,ヤマトシジミ(軟体動物門二枚貝綱)など広範な動物門の神経節においてGnRHが検出された.さらに,生化学的な解析においてもクルマエビ,エゾアワビ(軟体動物門腹足綱)やヒザラガイなどでGnRHが検出された.以上の結果は,GnRHが水産無脊椎動物に広く分布することを示す.
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