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2011 年度 実績報告書

雌性生殖細胞標識魚を用いた性分化影響因子の探索

研究課題

研究課題/領域番号 20380122
研究機関京都大学

研究代表者

木下 政人  京都大学, 農学研究科, 助教 (60263125)

研究分担者 小林 徹  近畿大学, 農学部, 准教授 (00298944)
キーワードホンモロコ / 42Sp50 / vasa / Cyp19a / dmrt1 / fox12
研究概要

ホンモロコからvasa,42Sp50,cyp19a,dmrt1,fox12遺伝子のクローニングに成功した。これら5種の遺伝子は配列の機能領域が保存されており、成魚においてその発現様式が保存されていた。これらの結果より、ホンモロコにおいても同遺伝子は性分化において他魚種と類似の機能を担っていることが示唆された。このことから、ホンモロコの性分化機構カスケードは他種生物との間で保存されていることが十分考えられた。
しかし、RT-PCR法を用いた仔魚/稚魚期の発現解析の結果からは、他魚種で報告されているような、性的二型は認められなかった。そのため、今回の結果からは明確な性分化開始時期は明らかにならなった。また、dmrt1がゼブラフィッシュにおいて、雌雄双方の性発化初期の生殖腺で発現していることなども踏まえると、dmrt1が'オスへの分化を解析するマーカ「遺伝子として不適であることも示唆された。しかし、メスへ分化が完了した後に発現する42Sp50の解析結果では、性分化が進むにつれ発現量が上昇していることと、個体間の差異が顕著であることから、その発現の見られる個体がメスであることが推測された。このことから、42Sp50はメスへの分化が顕在化したことを示すマーカー遺伝子として有用であることが示された。また、当初目的としていた性分化開始時期については、はっきりとしたことは未だ明らかではないが、孵化後40日前後からメス分化が完了する個体が出現することは明らかとなった。そして、性判別マーカー遺伝子は、いずれも形態学的性分化より以前に発現を開始していることが示唆された。さらにWISHでは標と腸管の間、すなわち生殖腺形成部位に明瞭なシグナルが得られた。
遺伝子導入系統作製については、本プロジェクト期間内では性分化モニターのためのTG系統作出は達成されなかったものの、その礎となる部分の形成はできたと思われ、さらに選抜、継代を重ねれば系統の樹立が達成できると考えられる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012 2011

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] ホンモロコ仔魚における性分化関連遺伝子の発現動態2012

    • 著者名/発表者名
      芦田裕史、木下政人、小林徹
    • 学会等名
      日本水産学会春季大会
    • 発表場所
      東京海洋大学
    • 年月日
      2012-03-27
  • [学会発表] ホンモロコ性分化関連遺伝子の発現解析2011

    • 著者名/発表者名
      芦田裕史、上山直城、木下政人、小林徹
    • 学会等名
      日本水産学会秋季大会
    • 発表場所
      長崎大学
    • 年月日
      2011-09-29

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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