研究概要 |
本研究は,マイクロ水力開発ポテンシャル分布に関連する情報・データの充実・整備と公開・普及により地域エネルギーであるマイクロ水力開発へのインセンティブ付与,社会的ニーズの掘り起こしに寄与すること,エネルギー自立~生産型農村の検討・構想立案に資する情報提供を目指し,再生可能な地域エネルギー資源である水(水力)を研究対象として,地域条件,自然環境条件などを反映したマイクロ水力発電(とくに1,000kW以下の水力発電)の開発可能量包(蔵水力)および技術要件などに配慮した開発ポテンシャルの算定方法およびポテンシャル分布の推計手法を開発するとともに,代表的な流域のマイクロ水力開発ポテンシャル分布図を作成し,とくに農村地域の再生可能エネルギー資源としてのマイクロ水力開発の可能性を評価することを目的とする。 そのために,関連情報を選定・収集し,データベースとして整備するとともに,解析方法を開発して必要となる解析用GISデータセットを作成する。さらに,水路線形や流量から推計したポテンシャルとの比較を行って,開発した手法の妥当性を評価する。また,主に農業用水路を対象として小水力利用を行う上での制度的制約や技術的制約を明らかにし,既開発の発電設備および既存の具体的設備計画をレビューして技術的開発条件の水準区分や経済性を考慮した多様な開発ポテンシャルの枠組みと推計のための基礎データを整備する。
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