研究分担者 |
松本 康夫 岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (30021728)
三宅 康成 兵庫県立大学, 環境人間学部, 准教授 (60262755)
九鬼 康彰 京都大学, 農学研究科, 助教 (60303872)
西前 出 京都大学, 地球環境学堂, 助教 (80346098)
橋本 禅 京都大学, 農学研究科, 講師 (20462492)
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研究概要 |
各メンバー別に研究の進捗状況をまとめると以下の通りである。 九鬼は,集落計画の作成ナレッジの所在を明らかにするために,神戸市を対象に70地区の計画書のコンテンツを分析した。計画書の形態分析からは,行政担当者が計画書をフォーマット化している可能性が示唆された。また計画の策定プロセスは,アドバイザーの専門領域によって異なることを明らかにした。 西前は,限界集落での情報発信,知識蓄積のための使いやすいツールを探索した結果,操作の簡易性と対応メディアの多様性から「Tumblr」を選定した。同ツールを用いてプラットフォームを構築した。 三宅は,市街化調整区域で都市住民のための新規の住宅立地を可能とする緩和措置「特別指定区域制度」を取り上げ,制度のしくみを把握するとともに,行政担当者へのインタビュー調査によって運用の特徴・問題点などの実態を把握した。 中塚は, 兵庫県篠山市を事例に, 行政職員の地域づくり関連業務に関するナレッジを分析した結果, 合併後, 全体としてナレッジマネジメントは進んでいるが, 基盤となる暗黙知創出・共有のコミュニティは弱体化していることを明らかにした。 山下は,集落活性化のメカニズムをナレッジの視点から解析した。過疎高齢化が進行した状況から脱却し,内発的発展へと結びつけた地域づくりの先進事例を取り上げ,行政の眼差しと戦略的かっ時宜を得た支援が地域活力を創発させたノウハウを時系列的に読み取った。 星野,橋本らは,篠山市自治基本条例の制定過程を詳細にトレースし,関係主体の役割と相互作用を明らかにした。本分析は,条例制定のためのナレッジ移転を考えるための基礎的研究として位置づけられる。
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