研究概要 |
本研究の目的は,環境にやさしく安価で力学的に安定したコア用土を得るためのブレンド技術の確立にあり,今年度前半は,兵庫県内の老朽ため池の改修に際して,サンプリングした底泥土を利用して,生石灰,フライアッシュならびに環境に配慮して再利用の観点から鉱炉スラグなどのブレンド材の適用性について一軸圧縮試験などの室内試験から検討した さらに,当研究課題の成果は現場への適用が極めて重要であるため,今年度後半には,実際に改修予定されているため池を対象に,そのコア用土への利活用に関して,特に自走式大型混練重機を用いたコア用土の作成に関して,作成される用土の品質のバラツキや作業効率などについて大規模な現場試験を遂行した 混練重機には,粘性土地盤を対象とした現行の日立建機(株)製SR-G2000を使用し,現場レベルでの混練精度の評価を行った.具体的には,混錬機への底泥土ならびに旧堤体土を1~10回混練装置を通過させ,それらの混合土から供試体を作成し,湿潤密度と含水比を測定し,混練のバラツキについて評価を行った また,池敷底泥土,旧堤体盛土材に加えてセメント系固化材の3種を用いたブレンド材の強度試験を行い.セメント系固化剤を用いた場合の配合割合や含水比などを変化させた長期強度試験結果から判断し,十分現場で使用可能であることが明らかになった
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