研究課題/領域番号 |
20380144
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大政 謙次 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (70109908)
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研究分担者 |
清水 庸 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教 (00323486)
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キーワード | 可搬型レンジライダー / LAD / LAI / ケヤキ群落 / コムギ群落 / 除草剤 / 植物色素 / クロロフィル蛍光 |
研究概要 |
前年度に引き続き、ケヤキやコムギの群落などを対象として、可搬型レンジライダーによる計測や層別刈り取り等による調査を行った。ケヤキ群落については、得られたライダーデータから、葉面積密度(LAD)や葉面積指数(LAI)などの算出法とその誤差要因について検討し、レーザーの入射角や入射密度、葉の傾斜角などがLADの推定誤差に影響を与えることを明らかにした。また、ケヤキ群落のLADは、樹高11m付近で大きい単峰性分布を示したが、5月から8月にかけてLADが樹高にかかわらず、一様な割合で増加し、また、11月にかけて一様な割合で減少することが計測された。さらに、0.5mmの精度で計測できる精密レンジライダーを用いて、樹木の葉傾斜角を計測した。そして、5月には葉傾斜角が0~80°位まで比較的一様にばらついていたが、8月には葉傾斜角のばらつきが0~50°程度になり、水平に近い葉が多くなった。また、11月には8月よりもばらつきが大きくなった。コムギ群落では、葉と茎との分離が難しいことから、植物面積密度(PAD)や植物面積指数(PAI)などを推定するする手法について検討した。加えて、マツの群落について、樹高と樹冠面積、幹直径などの計測を行い、炭素の蓄積量を推定する手法を開発した。一方、前年度に開発した2波長レンジライダーに、分光反射率や蛍光強度を画像計測する機能を付加し、また、アントシアニンやクロロフィルなどの植物色素含有量を推定する手法について検討した。さらに、ライダー画像とクロロフィル蛍光画像を3次元合成し、根からの除草剤の移動を連続的に解析する手法について検討し、除草剤の移動が葉面積や葉傾斜角と関係することを明らかにした。
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