研究概要 |
1.成長過程を通したウシのストレス感受性および社会的親和性の個体間差(ホルスタイン種)と品種間差(黒毛和種VS褐毛和種) 1)今年度は、オキシトシン(OT)がウシの脳内でストレス反応抑制に関わっていることを明らかにした上で、急性ストレス反応の個体差と末梢血中OT濃度との関連を検討した。2週齢のホルスタイン種雌牛20頭における急性ストレス反応の個体差(新奇環境への探査性および恐怖性)とOT基礎濃度との間に関連があることが示唆された。 2)黒毛和種と褐毛和種のストレス感受性の比較を目的として、生後3ヶ月齢前後の両品種の子ウシに対して、オープンフィールドテストを実施した。オープンフィールド内での行動は、両品種に有意な差が認められなかったものの、オープンフィールドでの排糞回数は黒毛和種が高い傾向が認められ、恐怖反応に違いがある可能性が示唆された。また、約80頭の褐毛和種を用い、新奇環境および拘束等のストレスを負荷し、その行動反応を測定した。得られたデータを次年度実施予定の黒毛和種における行動反応と比較する予定である。 2.ウシのストレス感受性および社会的親和性の個体間差(ホルスタイン種)および品種間差(黒毛和種VS褐毛和種)に関連すると考えられる脳内神経伝達物質および受容体をコードする遺伝子多型 1)3品種のOT遺伝子について配列決定を進めており、随時DDBJ/EMBL/GenBankに登録。現在下記9種類。ホルスタイン種:AB481096,AB481097黒毛和種:AB481089,AB481090褐毛和種:AB481091,AB481092,AB481093,AB481094,AB481095
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