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2008 年度 実績報告書

動物遺伝病(ライソゾーム蓄積病)の新規診断・予防法および新規治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20380173
研究機関鹿児島大学

研究代表者

大和 修  鹿児島大学, 農学部, 教授 (80261337)

キーワードライソゾーム蓄積病 / 動物モデル / ガングリオシドーシス / サンドホフ病 / セロイドリポフスチン症 / 遺伝病 / スクリーニング
研究概要

1.柴犬のGM1ガングリオシドーシスの新規診断法開発
リアルタイムPCRにTaqMan法を適用した新規診断法を開発し、従来法に比較して、検査に関わる時間を短縮するとともに処理能力を大幅に向上させた。その結果、国内外の柴犬集団の実践的予防計画に着手することが可能となった。
2.日本猫のサンドホフ病の新規診断法開発と分子疫学調査
上記と同様に、本疾患に関しても、リアルタイムPCRにTaqMan法を適用した新規診断法を開発した。本法を用いて、日本(九州および四国)、韓国ならびにバングラデシュで収集した猫集団のDNA試料について、本変異の疫学調査を開始した。平成20年度までに、300頭以上の猫を調査したが、本変異を持っ個体は見つかっていない。
3.ボーダーコリーのセロイドリポフスチン症(NCL)の新規診断法開発と予防
上記と同様に、本疾患に関しても、リアルタイムPCRにTaqMan法を適用した新規診断法を開発した。本法を用いて、ボランティア組織であるJapan Border Collie Health Networkとともに既に開始・継続しているNCLの予防活動をさらに進展させた。
4.新たなライソゾーム病を同定するためのスクリーニング法の開発
GM1およびGM2ガングリオシドーシスが確定診断されている犬猫症例の血液をプラスティック製のヘマトクリット管にて遠心し、その白血球層を前後に切断して、電子顕微鏡を用いてリンパ球のライソゾームを観察した。その結果、これらのライソゾーム内には、同遠心層板状の構造が認められため、ガングリオシドーシスに関しては、本法によりスクリーニングできることが示唆された。
5.新規疾患の同定
病理学的および生化学的解析によって、サンドホフ病の犬家系を新規に同定することができた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 遺伝子検査によりGMlガングリオシドーシスと確定診断された柴犬3症例の頭部MRI所見2009

    • 著者名/発表者名
      中本裕也
    • 雑誌名

      日本獣医師会雑誌 62

      ページ: 219-224

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Neuronal ceroid-lipofuscinosis in a Japanese domestic shorthair cat.2009

    • 著者名/発表者名
      Mitsuru Kuwamura
    • 雑誌名

      J. Vet. Med. Sci. (in press)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Molecular screening of canine GMl gangliosidosis using blood smear specimens after prolonged storage : Detection of carriers among Shiba dogs in northern Japan.2008

    • 著者名/発表者名
      Osamu Yamato
    • 雑誌名

      J. Vet. Diagn. Invest. 20

      ページ: 68-71

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Morphological analysis of corneal opacity in Shiba dog in GMI gangliosidosis.2008

    • 著者名/発表者名
      Aya Nagayasu
    • 雑誌名

      J. Vet. Med. Soi. 70

      ページ: 881-886

    • 査読あり
  • [学会発表] ボーダーコリーの神経セロイドリポフスチン症の国内発生状況2009

    • 著者名/発表者名
      大和 修
    • 学会等名
      日本獣医師会三学会
    • 発表場所
      盛岡市
    • 年月日
      2009-01-23

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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