研究課題
連携研究者・菅波(東京医科歯科大)の協力を通じ,アディポソームとマクロファージ(J774およびRAW264.7)をインキュベートすることにより,脂肪細胞特異的mRNA(アディポネクチン,レジスチン)がマクロファージへと取り込まれることをRT-PCR法により明らかにした。しかしながら特異抗体を用いたウエスタンブロット解析,ELISA法のいずれによっても翻訳されたタンパク質を培養液,細胞溶解液中で検出することは出来なかった。miRNAが取り込まれたかどうかについては現在解析を継続中である。また新たにアディポソームに含まれるmiRNAを簡便・安価に定量する方法も確立した。来年度はこの方法を用いてアディポソームに含まれるmiRNA,マクロファージに取り込まれたmiRNAを網羅的に定量する予定である。連携研究者・服部(東京大)の協力を得ることにより,マウス個体を用いたin vivoアッセイによりアディポソームが血管新生活性を有することを明らかにした。抗体アレイや活性染色法を用いた実験により,アディポソームには複数の血管新生関連タンパク質が含まれることも明らかにした。さらにヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)を用いたin vitroアッセイにより,これら複数のタンパク質がアディポソームのもつ血管新生活性に寄与することを明らかにした。これら一連の実験で得られた研究成果をまとめて現在内分泌関連雑誌に投稿中である。連携研究者・阪上(徳島大)の協力を得て,MFG-E8ノックアウトマウスに高脂肪食負荷を実施している最中である。各種パラメータの解析,脂肪細胞および肥満関連遺伝子の発現解析は来年度実施する予定である。
すべて 2010 2009
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (10件)
Biology of Reproduction 82
ページ: 44-53
化学と生物 48
ページ: 107-113
Biochemical and Biophysical Research Communications 385
ページ: 492-496