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2009 年度 実績報告書

トリアジンを基盤とする脱水縮合反応場の開拓と新技術の創成

研究課題

研究課題/領域番号 20390007
研究機関金沢大学

研究代表者

国嶋 崇隆  金沢大学, 薬学系, 教授 (10214975)

研究分担者 北條 恵子  神戸学院大学, 薬学部, 助教 (20289028)
田中 弘之  金沢大学, 薬学系, 助教 (40378873)
盛崎 大貴  金沢大学, 薬学系, 助教 (30462740)
キーワードアミド / トリアジン / ホスト化合物 / タンパク質 / 標識化 / 脱水縮合
研究概要

(1)有機合成技術開拓の分野ではトリアジン/第3級アミンを用いた分子触媒への展開を目指して新しい触媒開発を行い,反応性や機能導入の簡便性などの点からいくつかの有力候補となる触媒骨格を見出した。これらは従来までのジメチルグリシン構造と比べて,触媒活性が高く,安定で様々な機能性分子への導入が容易である。この研究は現在も詳細を検討中で次年度に,学会,論文等での発表を予定している。また,DMT-MMを用いた応用として,水中でのペプチド合成や,低分子量のカルボン酸イオンの定量分析法について企業の協力を得て進めその成果について発表した。また,トリアジンをユニットに有する新規ホスト化合物を合成しその構造解析を行ったところπ系の共役した平面構造をとっていることが分かった。
(2)不斉合成技術として前年度に合成した不斉クラウン型触媒を用いた不斉ラクタム化反応を行ったが,基質の溶解度など新たな問題点が出てきたため分子間のアミド化反応も視野に入れた対応を検討中である。
(3)生体機能解析技術では,非常に簡便な新しいタンパク質標識化法としてモジュール式アフィニティーラペル化法(MoAL法)の開発に成功した。従来型のアフィニティーラペル化法では,タンパク質と相互作用するリガットに目印となる標識部位とタンパクと共有結合形成をする反応性部位の両方を有する化合物(アフィニティープローブ)を必要とするが,この複雑な化合物の合成が本法の大きな障害の一つになっていた。そこでこれらの部位を別々の分子に切り離すことによって,プローブ合成の簡単な方法を開発した。標的のタンパクに応じてこれらのモジュール分子を適宜組み合わせて混ぜるだけで特異的なラベル化が進行することを明らかにした。今年度はアビジンービオチン系をモデルに用いた成果についてChemComm誌に報告した。

  • 研究成果

    (13件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (10件)

  • [雑誌論文] Application of water-dispersible Boc-amino acid Nanoparticles to peptide synthesis in water2010

    • 著者名/発表者名
      Keiko Hojo
    • 雑誌名

      Peptide Science 2009

      ページ: 177-178

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Synthesis of Aza-bridged Calix(4-methoxy)triazines toward Flattened π-Conjugated Macrocycles2009

    • 著者名/発表者名
      Hiroyuki Tanaka
    • 雑誌名

      Heterocycles 79

      ページ: 609-616

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Convenient Modular Method for Affinity Labeling(MoAL Method)Based on a Catalytic Amidation2009

    • 著者名/発表者名
      Munetaka Kunishima
    • 雑誌名

      Chem.Commun.

      ページ: 5597-5599

    • 査読あり
  • [学会発表] 脂質界面での触媒的脱水縮合反応を用いた膜融合現象と巨大ベシクルの形成2010

    • 著者名/発表者名
      田中弘之
    • 学会等名
      日本薬学会第130年会
    • 発表場所
      岡山大学(岡山)
    • 年月日
      2010-03-29
  • [学会発表] モジュール式アフィニティラベル化法(MoAL法)に有効な新規触媒ユニットの開発2010

    • 著者名/発表者名
      田中弘之
    • 学会等名
      日本薬学会第130年会
    • 発表場所
      岡山大学(岡山)
    • 年月日
      2010-03-29
  • [学会発表] モジュール式アフィニティーラベル化法(MoAL法)を用いたアビジン標識化におけるリガンドモジュールの構造活性相関2010

    • 著者名/発表者名
      中西修一
    • 学会等名
      日本薬学会第130年会
    • 発表場所
      岡山大学(岡山)
    • 年月日
      2010-03-29
  • [学会発表] モジュール式アフィニティーラベル化法(MoAL法)を用いたシクロオキシゲナーゼの特異的標識化2010

    • 著者名/発表者名
      鶴崎亮
    • 学会等名
      日本薬学会第130年会
    • 発表場所
      岡山大学(岡山)
    • 年月日
      2010-03-29
  • [学会発表] アザ-カリックストリアジン類の合成2009

    • 著者名/発表者名
      田中弘之
    • 学会等名
      第35回反応と合成の進歩シンポジウム
    • 発表場所
      金沢市文化ホール(石川)
    • 年月日
      2009-11-17
  • [学会発表] 縮合剤DMT-MMを用いた水溶液中のカルボン酸の誘導体化GC分析2009

    • 著者名/発表者名
      吉田具弘
    • 学会等名
      日本分析化学会第58年会
    • 発表場所
      北海道大学高等教育機能開発総合センター(北海道)
    • 年月日
      2009-09-24
  • [学会発表] モジュール型アフィニティーラベル化法の開発2009

    • 著者名/発表者名
      中西修一
    • 学会等名
      第6回次世代を担う有機化学シンポジウム
    • 発表場所
      大阪大学コンベンションセンター(大阪)
    • 年月日
      2009-07-23
  • [学会発表] トリアジン型脱水縮合剤の開発と応用2009

    • 著者名/発表者名
      国嶋崇隆
    • 学会等名
      平成21年度前期有機合成化学講習会
    • 発表場所
      長井記念ホール(東京)
    • 年月日
      2009-06-17
  • [学会発表] 触媒的脱水縮合反応を基盤とするモジュール式アフィニティーラベル化法(MoAL法)の開発2009

    • 著者名/発表者名
      国嶋崇隆
    • 学会等名
      日本ケミカルバイオロジー学会第4回年会
    • 発表場所
      神戸市産業振興センター(兵庫)
    • 年月日
      2009-05-19
  • [学会発表] リポソーム膜界面での触媒的脱水縮合反応が誘起する膜融合とGUVの形成2009

    • 著者名/発表者名
      田中弘之
    • 学会等名
      日本ケミカルバイオロジー学会第4回年会
    • 発表場所
      神戸産業振興センター(兵庫)
    • 年月日
      2009-05-19

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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