研究概要 |
肝臓は、胆汁の分泌,吸収栄養分の濾過と解毒,糖の貯蔵と血糖の調節など多様な働きをする必須の器官である。しかしながら、その形成(発生や再生)の分子機構は未だ不明な点が多い。我々は、肝臓の発生が異常なメダカ変異体を単離し解析することで、「体内で産生されるレチノイン酸が肝臓の発生を決定すること」を明らかにした。本研究成果は、時事ドットコム、日本経済新聞に掲載された。また、我々はメダカに脂肪分の多い餌を与えることで、非アルコール性脂肪性肝炎を発症させることに成功した。また脂肪をつきにくくするとされる「エイコサペンタエン酸(EPA)」を同時に与えると、病態が軽減することも明らかにした。ヒトの病気を再現したモデル動物として、脂肪肝が肝炎、さらに肝硬変へ進行する仕組みの解明や創薬に活用されることが期待される。本研究成果は、朝日新聞やNHKニュースで報道された。
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