研究課題/領域番号 |
20390044
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
中島 晶 名古屋大学, 医学系研究科, 特任講師 (20419237)
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研究分担者 |
富岡 佳久 東北大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (00282062)
眞野 成康 東北大学, 病院, 教授 (50323035)
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キーワード | トランスポーター / 胆汁酸 / 黒質 / in silico |
研究概要 |
(1)培養細胞を用いた機能解析:各種培養細胞におけるSLC10A4発現状態を検討し、安定にSLC10A4を発現している細胞の探索を行った。継代可能な培養細胞におけるSLC10A4の発現について検討したところ、ヒト小脳由来TE671細胞で安定に発現していることをウエスタンブロット法によって見出した。 (2)ヒト小脳由来TE6771細胞を用いたたSLC10A4の機能解析:プロテアーゼ・グリコシダーゼ活性化トランスポーターの発見TE671細胞を用いて、SLC10A4の機能解析を行った。トロンビン処置したヒト小脳由来TE671細胞におけるタウロコール酸輸送能の変化をLC/MS/MSを使用して検討した結果、トロンビン処置後のタウロコール酸細胞内輸送能は、未処置細胞に比較してタウロコール酸濃度依存的に上昇し、また飽和化現象が認められた。基質結合定数が1.8nMと求められ、既知の胆汁酸トランスポーターに比較して小さいことを明らかにした。細胞外グリコシル化の輸送への影響をN-あるいはO-グルコシダーゼ処置したTE671細胞におけるタウロコール酸輸送能の変化により調べた結果、グリコシダーゼ処置により、TE671細胞からのタウロコール酸の検出量が対照に比較して5.2~20.4倍に増加することが示された。 (3)プロテオーム解析によるin vitro評価系の開発培養細胞を用いて、網羅的にタンパク質発現を解析する評価系を微量高速液体クロマトグラフ接続リニアイオントラップ/フーリエ変換型ハイブリッド質量分析装置を用いて開発した。試料の前処理法をNTCB/Lys-C/トリプシン消化法とLC-MSを駆使することにより、解析対象タンパク質数が4,800個を超える評価系開発に成功した。
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