研究概要 |
本研究は、申請時期において、医療現場で多用され、死亡例を含む重篤な肝障害を度々起こすことで問題となっていたチクロピジン塩酸塩(TP)を標的薬物とし、研究代表者らが多施設共同研究でTP誘発肝障害と関連性があるとした遺伝子多型との関連性を、別集団で、患者背景が把握できる千葉大学医学部附属病院(以下、当院)循環器内科の患者、約1,000例を対象に検証する検証的臨床試験を第一目的とした。 第二目的は、TPの後継薬で、申請当時、本邦で使用が開始されはじめたクロピドグレル硫酸塩(CP)において、肝障害と関連する遺伝的因子を探索する臨床試験である。 第三目的は、TPまたはCPによって肝障害を発現した患者の代替薬として適切な薬の選択肢を明らかにすることである。 第四目的は、TPおよびCP誘発肝障害と関連する因子として見出した遺伝的因子ならびに非遺伝的因子を事前に診断することで、これらチエノピリジン系抗血小板誘発肝障害を予測できるか否かの前向き臨床試験を実施することである。 第五目的は、第一~四の目的が計画どおりに進行し、仮説が実証された場合、これら遺伝子多型診断を診療業務に組み込む体制を整備することをである
|