研究課題
基盤研究(B)
ジアシルグリセロールキナーゼ(DGK)はプロテインキナーゼC の生理的活性調節因子と考えられ近年、その機能的役割として癌や細胞死のシグナル伝達への関与が注目されている。これまで我々は、DGK アイソザイムのうちζ型DGK(DGKζ)が核移行シグナルを有し核内に局在すること、そしてラット脳虚血実験にて海馬錐体ニューロンの核内から細胞質へ移行しアポトーシスの初期過程に関わる可能性があることを明らかにしてきた。本研究では、ストレス応答におけるDGKζの役割および細胞周期との関連を検討した。その結果、DGKζは癌抑制因子としてよく知られDNA 損傷に応答してアポトーシスを誘導する転写因子p53 と結合することを見出した。また細胞質に移行したDGKζはp53 タンパク発現を強力に抑制し、アポトーシスを減少させることが明らかとなった。一方神経細胞において、ストレス応答による核内DGKζの減少は、細胞周期関連蛋白の発現増加によってアポトーシスを誘導することが分かった。以上の結果から、DGKζは細胞質および核内の両コンパートメントにおいて、p53 の制御に関わっている可能性が示唆された。
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すべて 雑誌論文 (17件) (うち査読あり 17件) 学会発表 (10件)
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