研究概要 |
目的:内皮細胞が特異的に蛍光蛋白を発現するトランスジェニック・ゼブラフィッシュを用いて,バイオイメージングにより脳実質内脈管形成過程を明らかにするとともに,脈管形成の責任遺伝子を同定すし,脳脈管形成過程の分子機構を明らかにする. 方法:(1)二光子顕微鏡を用いた生体タイムラプス・バイオイメージングにより脳脈管網形成過程を明らかにする.(2)脈管形成部位に発現する脈管マーカー遺伝子のスクリーニングをin situ hybridazation法を用いて行う. 結果:(1)Tg(flkl:EGFP)ラインの作製を試みている。(2)二光子顕微鏡を用いた身Tg(flil:EGFP)ylの生体イメージングにより脳血管系を形成する血管内皮細胞の由来を追跡し,血管内皮前駆細胞が機能する脳血管系を形成する過程を捉えた.(3)血管内皮とその前駆細胞に発現する脈管マーカー遺伝子のスクリーニングをin situ hybridazation法を用いて行い,各前駆細胞群あるいは血管系を構成する各血管の分化の程度(動脈化・静脈化)を検討した.(4)血管芽細胞の分化に重要な役割を示すETSrpの発現を抑制した胚での遺伝子発現変動を,マイクロアレイ解析し,関連遺伝子の候補群(442遺伝子)を同定した. 今後の展開:脳血管形成の責任遺伝子を同定するため脳血管形成初期像が認められた部位での発現遺伝子解析を進める.
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